張り込み日記 の感想
参照データ
タイトル | 張り込み日記 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 渡部 雄吉 |
販売元 | ナナロク社 |
JANコード | 9784904292525 |
カテゴリ | ジャンル別 » アート・建築・デザイン » 画家・写真家・建築家 » 写真家 |
購入者の感想
警視庁捜査一課のベテラン向田刑事と茨城県警の若い緑川刑事という刑事物を地で行く組み合わせがまずハマリすぎの一冊。私事ながら、社会人一年目に本当にお世話になった高卒叩き上げの上司の頬骨の突き出た風貌が向田刑事のそれとダブってしまい、思わず目頭が熱くなりました。こういった方々の営々とした汗と努力が今日の日本の礎を築き上げたを改めて実感しています。「張り込み」というよりは「聞き込み」の場面が多いので『聞き込み日記』ではないかとも思いましたが、よくぞ撮ったり。
「本書の刊行にあたって、2つの先行する写真集の存在があります。渡部雄吉が撮影した本作品は、神保町でイギリスの古書店バイヤーにオリジナルプリントが発見されたことを契機に、2011年、フランスの出版社Editions Xavier Barralが『A Criminal Investigation』として初めて刊行しました。2013年には、日本で保管されていたオリジナルネガフィルムから新たにプリントし再構成した作品を、日本の出版社roshin booksが『張り込み日記』として刊行しました。本書はこの2冊を源に誕生いたしました。刊行した2つの出版社へ最大の敬意を表します。ナナロク社」(奥付の記載「本書について」より)
子供と一緒に遊ぶカットやプラチナ萬年筆、北海道拓殖銀行などの宣伝看板が懐かしい。渡部雄吉(1924~1993)は山形県酒田市生れ。土門拳(1909~1990)と同郷だったのですね。以前旅した土門拳記念館のことも思い出しました。
「本書の刊行にあたって、2つの先行する写真集の存在があります。渡部雄吉が撮影した本作品は、神保町でイギリスの古書店バイヤーにオリジナルプリントが発見されたことを契機に、2011年、フランスの出版社Editions Xavier Barralが『A Criminal Investigation』として初めて刊行しました。2013年には、日本で保管されていたオリジナルネガフィルムから新たにプリントし再構成した作品を、日本の出版社roshin booksが『張り込み日記』として刊行しました。本書はこの2冊を源に誕生いたしました。刊行した2つの出版社へ最大の敬意を表します。ナナロク社」(奥付の記載「本書について」より)
子供と一緒に遊ぶカットやプラチナ萬年筆、北海道拓殖銀行などの宣伝看板が懐かしい。渡部雄吉(1924~1993)は山形県酒田市生れ。土門拳(1909~1990)と同郷だったのですね。以前旅した土門拳記念館のことも思い出しました。
乙一氏が構成を手掛けたニューバージョンということもさることながら、なんと言っても写真の迫力が凄く、一見の価値アリの写真集です!
まだ戦争の傷跡が拭い去れない街を背景に刑事たちが猟奇殺人の捜査を行う姿や表情が、鮮烈なモノクロームの写真で見事に捉えられています。
当時の商店や旅館、駅などの光景やそこにいる人たちの姿もわすか数十年前のものとは思えない程に時代を感じさせ、何かとても懐かしい思いが胸をよぎります。
まだ戦争の傷跡が拭い去れない街を背景に刑事たちが猟奇殺人の捜査を行う姿や表情が、鮮烈なモノクロームの写真で見事に捉えられています。
当時の商店や旅館、駅などの光景やそこにいる人たちの姿もわすか数十年前のものとは思えない程に時代を感じさせ、何かとても懐かしい思いが胸をよぎります。