The Husband's Secret の感想
参照データ
タイトル | The Husband's Secret |
発売日 | 2013-08-29 |
製作者 | Liane Moriarty |
販売元 | Penguin |
JANコード | 登録されていません |
カテゴリ | 洋書 » Special Features » By Authors » Literature & Fiction |
購入者の感想
最初はチックリットを読んでいるかのような軽快さがありました。主人公は30代、40代、そして60代と思われる女性達。それぞれに忙しく日常を過ごす日々。でもある時を境に彼女たちの生活が絡んでいきます。
このお話の魅力は「キャラクターの心理描写」に尽きるんじゃないかと思います。かなりリアルな部分もあってどこかに必ず共感できたり、反感を持ったりする場面が出てきます。しかも一人のキャラクターを表面ステレオタイプ的に描きながら、その内面では実はそうではない多面性を見せてくれるという見事な書きっぷりに舌を巻きました。
人間は表面からでは測れないものなんだと実感。
キャラクターの発する自問や、考えにうなずいたり、くすっと笑えたりします。
ストーリーの展開もこれまたすごかったです。「話に現実味がなくて、でも妙に説得させられる現実感」を持たされます。キャラクターの掘り下げがそうしているのでしょう。日常の延長で一見平和な町で、人間関係が絡む一瞬に話の展開があります。それが意外な方向に話を運んでいくので、どうなるのかわからない面白さがあります。
audibleで聴きましたが、ナレーターが上手くて、コミカルな感じも伝わってきて、軽さと深さの絶妙なコンビネーションに感心しました。
軽快だけど実は深いお話。深い感動とかではなく、その深さには鋭い刃があるような痛い深さです。ぐぐっとつきささります。
人間はこうやってそれぞれに人生にその人なりの苦しさや悲しみをかかえながら生きている生き物なのだとも共感しました。突然ふってかかった苦しみ。自分で背負った苦しみ。
それでも人生は愛おしい。
抗いながらも共存していく人間の強さ。秘密を持ち続ける強さ、しなやかさ。
物語全般を通して人の心に芽生えるいろいろな感情を表現でき、しかもお涙ちょうだいじゃない作者のセンスに最後の最後まで感服です。言葉の宝庫でもありました。
このお話の魅力は「キャラクターの心理描写」に尽きるんじゃないかと思います。かなりリアルな部分もあってどこかに必ず共感できたり、反感を持ったりする場面が出てきます。しかも一人のキャラクターを表面ステレオタイプ的に描きながら、その内面では実はそうではない多面性を見せてくれるという見事な書きっぷりに舌を巻きました。
人間は表面からでは測れないものなんだと実感。
キャラクターの発する自問や、考えにうなずいたり、くすっと笑えたりします。
ストーリーの展開もこれまたすごかったです。「話に現実味がなくて、でも妙に説得させられる現実感」を持たされます。キャラクターの掘り下げがそうしているのでしょう。日常の延長で一見平和な町で、人間関係が絡む一瞬に話の展開があります。それが意外な方向に話を運んでいくので、どうなるのかわからない面白さがあります。
audibleで聴きましたが、ナレーターが上手くて、コミカルな感じも伝わってきて、軽さと深さの絶妙なコンビネーションに感心しました。
軽快だけど実は深いお話。深い感動とかではなく、その深さには鋭い刃があるような痛い深さです。ぐぐっとつきささります。
人間はこうやってそれぞれに人生にその人なりの苦しさや悲しみをかかえながら生きている生き物なのだとも共感しました。突然ふってかかった苦しみ。自分で背負った苦しみ。
それでも人生は愛おしい。
抗いながらも共存していく人間の強さ。秘密を持ち続ける強さ、しなやかさ。
物語全般を通して人の心に芽生えるいろいろな感情を表現でき、しかもお涙ちょうだいじゃない作者のセンスに最後の最後まで感服です。言葉の宝庫でもありました。