Hotter Than Hell の感想

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少し遅れたタイミングで出た日本盤を聞いた（見た）時、このグループがスタンダードになり数十年にもわたる人気を維持するなど、想像もつきませんでした。しかも40数年たって自分がまだこれを聴いているとは。それぐらいチープなパッケージ・デザインだったんですけれど、歌舞伎の雰囲気にあやかったそうです。英国のハードロックと言えば、黒魔術とか悪魔と魔法使いとか、はたまたドラッグ礼賛とかとても表街道を歩けるものではなかった。キッスも英国ハードのアイコンを踏襲しつつ、実は子どもたちに聞かせることのできる初のハードロックを発明したと思います。だって彼らにドラッグは似合わないでしょう。

ブルーズから最も遠いのも彼らの特徴です。すべての演奏はきっちり練り上げられ、ステージではソロやアドリブに頼りません。演奏技術が高くなかったことからのスタイルです。これが逆に潔いです。

初期の作品の中ではかなりダークな感じのする曲が多いが、味がある曲が多く、ハマります。3.は「UNPLUGGED」を聞いて良さを実感しました。異質ですが、メロディーは良いです。5.はライブでの定番で、ライブのように途中がやや間延びする感じがなく、タイトにまとまっていて良いノリ状態で終われます。6.はライブではほとんどやりませんが、KISSらしい曲です。7.は、「ALIVE!」で聞く方がいいですね。8.も6.と同様初期のKISSらしい曲です。
古き良き70年代を彷彿とさせます。9.は名曲ですが、やや録音状態が悪いように聞こえるのが残念です。これも「UNPLUGGED」で曲の良さが実感できます。10.は超~シブい曲です。ACEの作曲ですが、大好きです。このアルバムは全体的に他の初期アルバムに比べてマニアックな感じがしますが、!!それだけに一度好きになったらハマります。ぼくは今はこのアルバムが一番好きです。