「ストウブ」でいつもの料理をもっとおいしく! の感想

「いつもの料理というタイトル」ですが、個人的にはあまりお肉は食べないので普段作るようなレシピは少なかったです。
お肉を前面に出したお料理が多いです。若い方や男性料理人、ゴージャスなお料理を作りたい方は好まれると思います。私のようにベジ傾向やヘルシー志向で肉を抜けば応用できるだろうと勝手に思って購入すると利用できるのはわずかなメニューとなります。野菜もオイルやチーズ、ヨーグルトを使用していて個人的に期待していたシンプルな、和食や野菜オンリーのメニューは少ないといういう印象はあります。
でもまだ一つも作っていないので、あくまで参考までに。これからいくつか挑戦してみようと思います。

以下が主な目次です。

・蒸し煮　：スペアリブの豆板醤蒸し／手羽元と卵の酢煮／ビーフシチュウ／チキンカレー／白だしおでん／鰯とカリフラワーの蒸し煮／鯛のあら煮／牛すねポトフ／獅子頭（大きな肉団子）／もつ煮／牛すじ大根／根菜のラタトゥイユ／夏野菜のオイル蒸し（ポークウィンナー使用）／ころころ肉じゃが／里芋の煮物

・蒸し焼き　：塩豚と野菜の蒸し焼き／鴨ロースの蒸し焼き／かじきの蒸し焼き／茄子の味噌グラタン／レンコンのチーズ焼き／キャベツとベーコンの蒸し焼き／蕪の蒸し焼き／空豆の蒸し焼き／トマトの蒸し焼き／玉ねぎの蒸し焼きアンチョビソース／きのこの蒸し焼き／グリーンアスパラの目玉焼きのせ／ピーマンの蒸し焼き鰹節あえ

・じか蒸し　：蒸し牡蠣／牡蠣のオイル漬け／あさりの酒蒸し香菜風味／いかとブロッコリーの韓国風和え物／白菜と豚バラ肉の重ね蒸し／バンバンジー／枝豆の蒸し茹で／大豆もやしのナムル／かぼちゃの蒸し茹でヨーグルトソース／とうもろこしの蒸し茹で

・蒸籠蒸し（蒸籠が必要）　：赤飯／カニあんかけの茶わん蒸し

・米を炊く　：鶏肉とあさりのパエリャ／オレンジとルッコラのサラダ／サツマイモとソーセージのカレーピラフ／蕪と人参のピクルス／きのこご飯／かやくご飯／空豆と新生姜のご飯／鯛と筍のごはん／中華がゆ

・乾物を炊く　：しいたけのうま煮／黒豆／さっぱり昆布巻き／ひよこ豆と豚肉のトマト煮／チリコンカン

他、揚げる

　私の知る限りストウブの類書は４冊出版されていて、そのうち２冊は品切れで入手しておりませんので私にとっては本書が３冊目となります。
　ややマニアックな内容の「ストウブで作るフレンチの基本」、食材別に分かりやすく解説した「ストウブでじんわりほっこり幸せなレシピ」もそれぞれ良書でしたが、
本書は調理方法別となっていてストウブのポテンシャルを最大限に引き出すことに成功しています。
　具体的には蒸し煮、蒸焼き、じか蒸し、蒸籠蒸し、米を炊く、乾物を炊く、揚げる、燻す、デザートの構成で、ストウブだとなぜ旨い料理がつくれるかのポイントが
要領よく解説され、そのいずれもがすぐに作ってみたくなる魅力あふれる一品です。しかも、それほど難易度が高くないようですから、初心者かつ男の私には大変あり
がたい内容となっています。
　また、掲載されている写真はしっとりとした味わいがあって発色を抑えたレトロな雰囲気はストウブのイメージと良くマッチしています（図書館にあるハードカバー
の料理本をイメージしてください）。
　気のついた点としては、使用するサイズがラウンド：２０cm、２２cm、２４cm、オーバル：２７cmとなっており、必要以上に大きなサイズを使用しているのでは？と
思えます。私はラウンドもオーバルも複数使用しておりますが、それぞれ最大サイズが２０cmと２３cmで特に不都合を感じておりませんのでその感を強くしました。
　残念な点は、８０ページの約２割がモノクロ写真であることくらいです（まあ価格との兼ね合いもあるでしょうが）。

　いずれにしても、ストウブを使いこなすとはこういうことか！と納得できるお勧めの一冊です。0