パサージュ論 第3巻 (岩波現代文庫) の感想

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参照データ

タイトルパサージュ論 第3巻 (岩波現代文庫)
発売日販売日未定
製作者W・ベンヤミン
販売元岩波書店
JANコード9784006001032
カテゴリ文学・評論 » エッセー・随筆 » 外国のエッセー・随筆 » ドイツ

購入者の感想

いうまでもなくベンヤミンの代表作だが、個人的には、この巻と二巻の「ボードレールのパリ」だけ所有している。
通常の論文と異なり、自分の好き好んでいるところ(断片)だけ見つけて熟読玩味して血肉化すればいいので、タイトルの仰々しさに恐れる必要は全然ない。
むしろベンヤミン論集のような文庫アンソロジーよりも、『パサージュ論』のほうがベンヤミンらしくてよいと思う。
「『失われた時を求めて』を通読する奴はバカだ」を地でいった、まさに「テクストの快楽」の実践編であり、マラルメへの応答とも言える。

「幼年時代になすべき仕事は、新たな世界をシンボル空間のうちに組み入れることである。」
「一本の蝋燭に照らされた窓ほど、奥深く、神秘的で、豊かで、謎に満ちて眩いものはない。」
「わが家の外にいながらどこでも我が家にいる気持ちになること、世界を見つつ、世界の中心にいながら世界に対して身を隠していること」
――といった文章に心惹かれる人は、おそらくこのベンヤミン秘密教団に入信できる資質がある人である。
また、ボードレール、ネルヴァル、プルースト、梶井基次郎、開高健といったあたりが気に入っている読者人、
もしくはパリを死ぬほど愛し憎んでいる御仁ならば、すんなりこのベンヤミンの都市論的思索とシンクロできるのではと思います。
 

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