日本の農業を破壊したのは誰か 「農業立国」に舵を切れ の感想
参照データ
タイトル | 日本の農業を破壊したのは誰か 「農業立国」に舵を切れ |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 山下 一仁 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784062185851 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 |
購入者の感想
社会学に興味があり、わが国の社会保全、内需保全を真剣に考える方は是非読んで頂きたい。
農政に関わらないと農協だけを叩いてしまいがちだが、実の諸悪は中央会、農林中金、全農などピラミッド上部の組織。
末端のJAは実際には安い給料で土や作物と向かい合って頑張っているのが実情。
安易にJAを叩くのではなく、その上の全中・全農、そして農林中金の腐敗の一部をまずこの著書で知ってほしい。
農政に関わらないと農協だけを叩いてしまいがちだが、実の諸悪は中央会、農林中金、全農などピラミッド上部の組織。
末端のJAは実際には安い給料で土や作物と向かい合って頑張っているのが実情。
安易にJAを叩くのではなく、その上の全中・全農、そして農林中金の腐敗の一部をまずこの著書で知ってほしい。
本書の著者 山下一仁氏は、元農林水産省にて改革派のキャリア官僚として通商交渉と農業政策を担当した後、農業アナリストや大学院で教鞭をとるなど、農業政策においてマルチな才能を発揮している。多くの方が御存知の通り、山下先生は1990年年代初頭に農林省において「中山間地等への直接支払制度」を我が国で初めて導入した人物である。同制度はヨーロッパで導入が進んでいる「条件不利地域への直接支払制度」を我が国用に山下氏が日本の風土にあうように政策を練り直して導入したものである。実際、当時から耕作放棄が社会問題化していたが、中山間地等は同直接支払により、耕作放棄を1%以内に抑えたという類稀な功績を山下氏は残している。
山下氏は大著『農業ビッグバンの経済学』では、主に農業政策や通商政策担当者や大学の研究者向けに書かれた国際経済論であり、アマゾンのレビューでも難解であるという声が強かった。それに山下氏が呼応したかどうかは別として、本書は出版元の講談社に「わかりやすい農業の本を書いてほしい」と頼まれて執筆したものである。『農業ビッグバンの経済学』が農業経済学や国際経済学を学ぶ者に対しての理論書であるとするならば、本書は一般の人向けに農業業界及び農政の実情を、簡単且つ、アナリストとしての山下氏特有の「毒舌(レトリック)という調味料」をたっぷり込めて執筆した名著である。
本名著を読むと、日本の農家・JA・農政トライアングルの多くの人が抱いている小農に対する巨像と、農業業界全体の実情がつまびらかに理解することができる。「農業は難しいから…」と思っている一般読者も、農業業界や農業政策・農政トライアングルの実情を、非常にわかりやすく図表を沢山用いて、論理的に説明しているのが本大作である。嘘だと思ったら一度、アマゾンでネット注文して一読されたい。目から鱗が落ちる名著である。さすが日本農業界最高の知性 山下一仁氏である!
山下氏は大著『農業ビッグバンの経済学』では、主に農業政策や通商政策担当者や大学の研究者向けに書かれた国際経済論であり、アマゾンのレビューでも難解であるという声が強かった。それに山下氏が呼応したかどうかは別として、本書は出版元の講談社に「わかりやすい農業の本を書いてほしい」と頼まれて執筆したものである。『農業ビッグバンの経済学』が農業経済学や国際経済学を学ぶ者に対しての理論書であるとするならば、本書は一般の人向けに農業業界及び農政の実情を、簡単且つ、アナリストとしての山下氏特有の「毒舌(レトリック)という調味料」をたっぷり込めて執筆した名著である。
本名著を読むと、日本の農家・JA・農政トライアングルの多くの人が抱いている小農に対する巨像と、農業業界全体の実情がつまびらかに理解することができる。「農業は難しいから…」と思っている一般読者も、農業業界や農業政策・農政トライアングルの実情を、非常にわかりやすく図表を沢山用いて、論理的に説明しているのが本大作である。嘘だと思ったら一度、アマゾンでネット注文して一読されたい。目から鱗が落ちる名著である。さすが日本農業界最高の知性 山下一仁氏である!