読めそうで読めない間違いやすい漢字 の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル読めそうで読めない間違いやすい漢字
発売日販売日未定
製作者出口 宗和
販売元二見書房
JANコード9784576080055
カテゴリ人文・思想 » 言語学 » 日本語・国語学 » 日本語研究

購入者の感想

おおむね良い本だが、誤りも結構ある。
丸ごと信用すると恥を掻くことがあるかも。

一番ひどい誤りは、p29の左下にある「柿おとし」。
これを「カキおとし」と読むのは誤読の定番で
「コケラおとし」と読むのが正しいとの仰せ。

しかし、これは完全な間違い。
ゴシック体の活字では区別が付かないが
コケラ落としの「柿」は8画。
p29の柿は9画で、この字は「カキ」としか読めない。

コケラの旁(つくり)は、「横棒・コを90度左回転した形・縦棒」の4画で
縦棒に切れ目がない。言いかえれば、縦棒が横棒を突っ切っている。

カキの旁は、「点・横棒・巾」の5画で、縦棒は横棒とくっつかない。
言いかえれば、横棒を境に、点と縦棒が離れている。

p29の柿は、横棒を境に点と縦棒が離れているので、明らかにカキの字。

「柿(かき)落とし」を「こけらおとし」と得意顔で読むのは
生(なま)分かりの人に多い誤読の定番。

p73で、転寝を「うたたね」と読ませているが、転寝は「ごろね」と読むのが普通。
うたたねと読ませる場合は、「転た寝」と「た」の字を入れて、「ごろ寝と」
読み間違いしないようにすることが多い。(by 大辞林・広辞苑)。

p25の「乳離れ」。
○ちばなれ
×ちちばなれ
としているが、これは著者の独りよがりな思い込み。
大辞林・広辞苑・大辞泉のいずれの辞書も
「ちちばなれ」の読みを認めている(ちばなれに同じという形で)。

一通り読んだ感じで言えば、98%は問題がないが、2%ほどは傷がある。

こういった本は、参考にしてもいいが鵜呑みにするのは危険。
ちょっとでも引っかかる気がしたら、
その都度辞書で確かめるのが大事だと、
改めて痛感した。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

読めそうで読めない間違いやすい漢字

アマゾンで購入する
二見書房から発売された出口 宗和の読めそうで読めない間違いやすい漢字(JAN:9784576080055)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.