宇宙クリケット大戦争 銀河ヒッチハイクガイドシリーズ (河出文庫) の感想

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参照データ

タイトル宇宙クリケット大戦争 銀河ヒッチハイクガイドシリーズ (河出文庫)
発売日2014-09-12
製作者ダグラス・アダムス
販売元河出書房新社
JANコード登録されていません
カテゴリ文学・評論 » 評論・文学研究 » 外国文学研究 » その他の外国文学

購入者の感想

●連続ラジオドラマが元だからか、いくつかのストーリーをゴチャ混ぜにしたもので、とんでもなく面白いところとそうでないところもあります。
●原題が Life, The Universe and Everything なのに邦題を『クリケット大戦争』としたのは大成功です。本作の中で一番まとまって面白いエピソードはクリキット星人の戦争でしょう。全編に張られた伏線が生かされ、初登場の人工知能がHAL9000と同じようなSFっぽさを醸しています。●問題は前作、前々作とつながりが無く、マーヴィンさえ居ればゼイフォード無しでも話が創れます。独立した話と割り切れば十分に楽しめます。
●本編エピローグで 『42』 の『問題』が明かされます。これは是非読むべきでしょう。●他はSFらしさが減退し、クリキット人の戦争に関係の無いSFネタは殆ど言葉遊びだし、タイムマシン濫用によるタイムパラドクスは始めから何も考えていなかったらしく適当にごまかされてしまいます。これで星マイナス1個。
●個人的には英国モノに出てくるドンチャカ・パーティは好みではなく、不思議の国・鏡の国のアリスのマッド・パーティの伝統を継いだカクテル・パーティは理解できません。原文が理解出来れば面白いのかもしれませんが、アリスの原著にクスリとも出来なかった身には、邦訳が良かろうが悪かろうがどうでも良い事です。

『銀河ヒッチハイク・ガイド』ファン待望の第三作がついに発売されました。かつて新潮文庫版が発売されたのが‘85年なので、なんと20年以上経っての新訳版発売ということで、とても感慨深いですね。

 内容については「前二作に比して出来が悪い」ということがよく言われますが、そのナンセンス・無軌道ぶり、ラストのほろ苦さは素晴らしく、当方はこれまでの三巻中で一番のお気に入りです。ちなみに当作において、一作目でのペチュニアのぼやきの意味が明かされるのですが、これはなかなか衝撃的な馬鹿馬鹿しさです。

 また、本邦初訳の短編『若きゼイフォードの安全第一』もオマケで収録されているのが嬉しいですね。

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