琵琶法師―“異界”を語る人びと (岩波新書) の感想

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参照データ

タイトル琵琶法師―“異界”を語る人びと (岩波新書)
発売日販売日未定
製作者兵藤 裕己
販売元岩波書店
JANコード9784004311843
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 文化人類学・民俗学 » 日本の民俗

購入者の感想

南北朝時代に「琵琶法師」の存在がこれほど重要な位置を占めていたとは驚きでした。
中世芸能史を学ぶ一人としてもっと早くこの本に出合っておくべきだったと後悔しています。
また「琵琶法師」が来日した経緯まで遡り、その役割などもわかりやすく説明してくれています。
新書はそこからより掘り下げて研究対象に向かうことができるのでいつも愛読していますが
この本はその役割を十分果たしてくれています。

と言ったら著者に対して大変失礼なのですが、おわびしつつ敢えて。この本は、「おまけ」が凄すぎる!
付録8cmDVDに収録された、(本物の)琵琶法師・山鹿良之さんの「俊徳丸」演唱。
始まるといきなり普通の民家のふつうの居間に、琵琶を抱えた普通のおじさん(山鹿さん)。
「いや、学問的な記録映像だからって、もう少し背景とか衣装とか舞台装置にこだわろうよ?」
などと浅はかに一瞬思ったのですが、いざ語りが始まると…
恐るべし、現世から異界へあっという間に引きずり込むその芸の魔力!

かつての琵琶法師達が、「芸能者」であるとともに、シャーマン的「宗教者」でもあったという事。
本文中で著者が懇切丁寧に述べていることですが、理屈でなんとなくわかっても実感はしにくい…視れば納得。
新書にDVDは「初の試み」であるとやら。その英断に敬意を表します。

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