ナイチンゲール 心に効く言葉 の感想

一通りさらっと読むだけなら２時間もあれば充分。

これは１度読んで本棚のこやしにする本ではなく、常に手元に置いてストレスとか怒りとかやる気ダウンとか、こころが風邪を引きかけたときに葛根湯のように早めに読むと早く効くんじゃないかな〜。

ナイチンゲールは「天使」のイメージでしたけど、その言葉は意外にも厳しく辛辣・・・。ただ、鋭いだけでなく、指導の中に愛を感じます。

医は仁なり、の心構えが言葉のひとつひとつに込められています。
また、彼女の Change に邁進した熱い心も込められています。

そこが現代の、経済的成功だけを成功と呼ぶ自己啓発本と違うところではないでしょうか。19世紀のスピリットを感じます。がんばることは格好悪くない、と思わせてくれます。

でも、読む人の立場、読む時の心の状態で効いてくる成分が違うでしょうね。

私の場合、ちょうどこの本を手にした今現在、80名以上の部下を従えて過去最大のプロジェクトに取り組んでいますが、当然ながらイライラすることも多いです。想像を絶するミスをする人も少なくありません。

そんなとき頭ごなしに怒るより、ナイチンゲールさんの言葉を借りて諭したり、励ましたりすることでお互いがストレスなく問題解決できるように思います。

また、部下にも読んでもらうことで、使う側、使われる側、助ける側、助けられる側の立場をお互いに認識してよい人間関係が気づけるのではないでしょうか。特に女性同士の人間関係はほんのささいなことで崩れ去りますから・・・。

仕事のみならず、色んなシーンで効いてきそうな本です。