トミノの地獄 1 ビームコミックス の感想

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参照データ

タイトルトミノの地獄 1 ビームコミックス
発売日2014-11-25
製作者丸尾 末広
販売元KADOKAWA / エンターブレイン
JANコード登録されていません
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

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 誕生後、訳有りの母親から薄情な親戚に押しつけられた二卵生双子の兄妹。
 おざなりな名前を付けられ、ネグレクトされた上、遂に人買いに売られてしまう。
 彼等が辿り着いた先は「蛸娘エリーゼ」を看板とする見世物小屋。
 二人に与えられた新たな名前は、兄は「トミノ」、妹は「カタン」であった。

 物語を紡ぐ以上に、その美しくも残酷な絵で読者を魅了する丸尾末広氏、久々のオリジナル長編。
  相変わらず、ベックリンから藤田嗣治、チャップリン、ペーター・ローレ、前世紀から今世紀に掛けて活躍した様々な見世物芸人等のイメージを縦横無尽に駆使し強い印象を与えます。
 見世物小屋の座長の独中混血ヘルベルト汪(ウォン)の底の知れない迫力、トミノとカタンに仲間意識を持って接する小屋の芸人達等も魅力的。
 本巻で描かれた「第1部」では、丸尾氏お得意の昭和初期の見世物小屋を舞台としていますが、今後主役の双子の運命がどうなるか思わず心配になってくる引きで終わっています。
 丸尾氏作としては、しっかりとしたストーリーも有り、早くも第2部開始が待ち遠しい作品です。

 虐待や異形をテーマとし、決して万人向けでは御座いませんが、昭和挿絵界の巨匠陣から受けた影響顕著な耽美絵で描かれる幸薄き双子の地獄巡りに興味が御有りの方には大推薦。

 巻頭では連載時のカラー原稿を再現、本編からカットされた連載時の扉絵を巻末に収録。

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