ここが間違っている!日本の農業問題―農業・食料・TPPの“真”常識 の感想

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タイトルここが間違っている!日本の農業問題―農業・食料・TPPの“真”常識
発売日販売日未定
製作者鈴木 宣弘
販売元家の光協会
JANコード9784259518509
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購入者の感想

 
 まさに全国民必読の書といえよう。それこそ日本の農業・食料問題の真の理解を得るため、全農あたりが国内全戸配布してもよいぐらいのブックレットではないだろうか。当書は、月刊情報誌『JA教育文化』(家の光協会発行)において、2009年4月号から2013年1月号まで連載された鈴木宣弘・東京大学大学院教授の「農業・食料ほんとうの話」40編をベースに編まれたものである。内容的には、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)などの問題で、2011年8月に刊行された木下順子さん(現農林水産政策研究所主任研究員)との共著『震災復興とTPPを語る』(筑波書房)と重複する部分もあるけれど、基本的には、世間一般に流布されている日本の農業・食料問題をめぐる“誤解”と“曲解”を解く、簡にして要を得たテキストだ。特に昨今、農業問題はTPP絡みで議論されることが多いが、それに留まらない目から鱗が落ちるような内容が本書に盛り込まれている。

 そもそも、農業関係者は別として、私たちは日本の農業・食料問題について、どの程度の“知識”を持っているのだろうか…。私たちの“知識”というものは、実はマスメディアなどによって植え付けられ、刷り込まれた情報の上に成り立っているのではなかろうか…。たとえば「農業は過保護だ!」といった声をよく耳にする。本当にそうなのであろうか…。日本は長らく農政の柱としていた「価格支持政策」を放棄し、「直接支払い」に転換しているが、欧米は依然として「価格支持+直接支払い」の二本立てであり、「むしろ、農産物純輸出国である米国などの方が、日本よりもよほど手厚い保護を温存している」(第1話)実態にある。そして「欧米諸国は、高関税・価格支持・直接支払い・輸出補助金を巧みに組み合わせた手厚い農業保護を通じて、安い輸出を実現している」(第4話)。それでも、「直接支払い」の制度がある分、いいじゃないか、と言われるかもしれない。

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