桶川ストーカー殺人事件―遺言 (新潮文庫) の感想
参照データ
タイトル | 桶川ストーカー殺人事件―遺言 (新潮文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 清水 潔 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784101492216 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 文学・評論 |
購入者の感想
あまりに酷い所轄の県警の対応だった。
自分も近所の警察署に諸事情で相談に行った事がある。
相談窓口もこれといったものは無い、雑多で淀んだ空気のオフィス、すいません!と声をかけても誰も取り合ってくれない。
10分くらい後にぼろぼろの刑事に話を聞いてもらえたが、それも親身とは正反対の態度であった。
自分語りまでして何が言いたいかというと、近年もこの警察の市民を拒むかのような体質は依然として残り続けているという事だ。未だストーカー殺人事件は後を絶たずに、やはり警察の不手際がクローズアップされている。
当時は警察内部の異様な空気がもっと濃く、被害者やご家族を拒むどころか追い込んだのだろう。
読んでいて怒りがこみ上げてきた。
ルポとしてこの本がどれだけ素晴らしいか、清水氏の地道な努力と真実を嗅ぎ分ける臭覚、仲間のジャーナリストに恵まれていた事(清水氏の人徳に寄るとこ大だが)その辺りは語るに及ばずなので自分のレビューでは省略します。
自分も近所の警察署に諸事情で相談に行った事がある。
相談窓口もこれといったものは無い、雑多で淀んだ空気のオフィス、すいません!と声をかけても誰も取り合ってくれない。
10分くらい後にぼろぼろの刑事に話を聞いてもらえたが、それも親身とは正反対の態度であった。
自分語りまでして何が言いたいかというと、近年もこの警察の市民を拒むかのような体質は依然として残り続けているという事だ。未だストーカー殺人事件は後を絶たずに、やはり警察の不手際がクローズアップされている。
当時は警察内部の異様な空気がもっと濃く、被害者やご家族を拒むどころか追い込んだのだろう。
読んでいて怒りがこみ上げてきた。
ルポとしてこの本がどれだけ素晴らしいか、清水氏の地道な努力と真実を嗅ぎ分ける臭覚、仲間のジャーナリストに恵まれていた事(清水氏の人徳に寄るとこ大だが)その辺りは語るに及ばずなので自分のレビューでは省略します。
最近長崎でストーカーが交際相手の女性の家族二人を殺害する事件がありましたが、
その際、交際相手の女性とその親御さんがストーカーの相次ぐ脅迫や自宅付近の徘徊に、
長崎、千葉、三重県警に再三の捜査を願い出たにも関わらず、
これといった策を打ってもらえないまま、ついにストーカーに襲撃されたという話を聞いて、
桶川ストーカー事件を扱ったこの本の事を思い出しました。
「黙って殺されろと言われたのと同じ」
女性の父親が、事件後に出したコメントです。
警察は桶川から何も学んでいないと言われてもしょうがないでしょう。
私がこの本を読んだのは5年ほど前ですが、今読み返してみても、これまで読んだ本の中でも10本の指に入るくらいのベストです。
「記者の教科書」と言われるのも納得で、マスコミの仕事の中でも、ジャーナリズムとはこういう事をいうのかと
記者としての高い意識に感動しました。
この本を発行した後、著者の清水潔さんが在籍していたFORCUSは廃刊。
その後、清水さんはテレビ局に入社したという話は聞いておりましたが、
その後お名前を聞くこともなく、アマゾンに新刊が上がってくることもなく。
国や警察組織を動かすほどの大きな事件を扱った後だと、色々ご自身にも影響があっただろうし、
事件を通して社会のあり方を問うというのは、相手が国家組織になる事も多いので、
そう簡単にはいかないことは素人でも想像つきます。
娘さんが亡くなられたという話も耳にし、活動の手が緩むのも仕方ないかと、寂しくも納得していましたが、
今回読み返すにあたって、もう一度清水さんのお名前をネットで見たところ、私が知らないだけで、昨今また非常に大きな事件を取扱い、精力的に活動されていたらしく……!
まさかあの足利事件の冤罪の裏に、清水さんのお仕事があったとは知りませんでした。
文芸春秋で足利事件キャンペーンもしていたそうですが、活動が緩むどころか、
その際、交際相手の女性とその親御さんがストーカーの相次ぐ脅迫や自宅付近の徘徊に、
長崎、千葉、三重県警に再三の捜査を願い出たにも関わらず、
これといった策を打ってもらえないまま、ついにストーカーに襲撃されたという話を聞いて、
桶川ストーカー事件を扱ったこの本の事を思い出しました。
「黙って殺されろと言われたのと同じ」
女性の父親が、事件後に出したコメントです。
警察は桶川から何も学んでいないと言われてもしょうがないでしょう。
私がこの本を読んだのは5年ほど前ですが、今読み返してみても、これまで読んだ本の中でも10本の指に入るくらいのベストです。
「記者の教科書」と言われるのも納得で、マスコミの仕事の中でも、ジャーナリズムとはこういう事をいうのかと
記者としての高い意識に感動しました。
この本を発行した後、著者の清水潔さんが在籍していたFORCUSは廃刊。
その後、清水さんはテレビ局に入社したという話は聞いておりましたが、
その後お名前を聞くこともなく、アマゾンに新刊が上がってくることもなく。
国や警察組織を動かすほどの大きな事件を扱った後だと、色々ご自身にも影響があっただろうし、
事件を通して社会のあり方を問うというのは、相手が国家組織になる事も多いので、
そう簡単にはいかないことは素人でも想像つきます。
娘さんが亡くなられたという話も耳にし、活動の手が緩むのも仕方ないかと、寂しくも納得していましたが、
今回読み返すにあたって、もう一度清水さんのお名前をネットで見たところ、私が知らないだけで、昨今また非常に大きな事件を取扱い、精力的に活動されていたらしく……!
まさかあの足利事件の冤罪の裏に、清水さんのお仕事があったとは知りませんでした。
文芸春秋で足利事件キャンペーンもしていたそうですが、活動が緩むどころか、