ぼくらのサイテーの夏 (講談社文庫) の感想

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参照データ

タイトルぼくらのサイテーの夏 (講談社文庫)
発売日販売日未定
製作者笹生 陽子
販売元講談社
JANコード9784062750158
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学

購入者の感想

最低な夏休みから始まる少年のちょっと複雑な児童小説

この作品は、作者笹生のデビュー作だそうです。作品自体は1996年ですので
既に10年以上経った作品で最近の作品では無いものの古さを感じさせません。

ストーリー展開はかなり淡々と、反抗期を迎えつつある少年の
少しさめた視点が客観的でもあり面白い設定だなと思いながら読んでいました。
少し危険な遊びをした主人公が、4週間のプール罰掃除をこれまで知らなかった
友達、栗田と共に実施します。最初はよそよそしかったのですが、
友達栗田の厳しい現実に触れ、友達となります。この主人公、桃井も
父が単身赴任、「でき」の良い兄もすこし調子をくずし、母も
壊れつつある意外と不遇な環境です。このような環境下でも、
落ち込むこともなく、自然体でがんばる姿が心にしみます。
 最後に転校していった栗田を再開するのですが、色々な
不遇なことに明るい兆しが見えてきて読後感も良い作品になっています。

 色々な出来事が、小学生の視点から書かれてゆくという文書形態に
少し戸惑いましたが、作者がしっかりと構成を考えて居るみたいで
とても自然な展開で気持ちよく読めました。主人公らの境遇は
客観的に考えるとかなり、厳しい状況ではあるのですが、
うまく乗り越える様がとても共感します。

手元の本も2007年で10刷とかなり売れています。
読みやすい少年作品としてとても良かったと思います
お勧めです

学校で危険な遊びをしてケガをしたあげく、
夏休み中プール掃除の罰則まであたえられ、
小6の桃田の、うだるように暑い、サイテーの夏が始まった。
いっしょに罰則を受ける栗田は、
いままで自分の仲間ではなかった、キライなヤツ。
どうやら家庭に問題があるらしい。
でも、家庭崩壊があるのは、実は…。
思春期の男の子の、友情と悩み。
家族とのかかわり方。
いろいろなことを経験した夏休みが終わり、
サイテーの夏はサイコーの夏になった。
いつもつるんでいるだけが、友だちではない。
読んだあと、さわやかな風が、すうっと胸を吹き抜けるよう。
小学校高学年には、ぜひ読んでほしい本です。
もちろん大人にも。
この著者の「楽園のつくりかた」は、超おすすめです。

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