風夏(4) の感想

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タイトル風夏(4)
発売日2014-12-17
製作者瀬尾公治
販売元講談社
JANコード登録されていません
カテゴリ »  » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL

購入者の感想

優と小雪のツーショット写真流出に端を発したスキャンダルは、風夏達のバンドの初ライブにまで波及する。バンドとアンチとの一触即発の危機だったが、バンドの圧倒的な演奏と小雪の飛び入り参加&謝罪で事態は収束し、初ライブは大成功を収める。初ライブ終了後、優と風夏はついに結ばれ、恋もバンドも絶好調で全てがこれからという時に、風夏はライブハウスに向かう途中で交通事故にあい、急逝してしまう。
「涼風」や「君町」において、主人公とヒロインが一度は別れる事があっても(「君町」は二度)、どちらかが死亡退場する展開にはならなかったから、再び巡り会い結ばれる事ができたが、風夏の死でそれすらも絶たれてしまった。
しかも風夏はただの新作のヒロインではない。「涼風」においてはハッピーエンドの象徴として登場し、「君町」においてはその成長ぶりが度々描かれた。いわば瀬尾氏にとっては秘蔵っ子のヒロインであり、瀬尾氏自身も「これまでの連載の中で最強のヒロイン」と語っていたにも関わらず、このような早期の死亡退場とは如何なる事なのか?しかも事前にネットにネタばらしをしているところに、作者・編集側のあざとさを感じずにはいられない。そこまでしなければならないほど、本当は人気が凋落しているのか?瀬尾氏は時折、作品の中で実験的な展開を試みているが、その殆どが失敗している(先述の主人公とヒロインが一度別れて再び結ばれる展開は、その最たるもの)。目先の急展開にばかり気が行って、肝心のストーリーがグダグダになってしまっている。

面白いという作品への期待感からではなく、この作者がまた何かやらかすだろうといった、
冷めた目で引いてずっと読んでいたのでヒロインの死に特別驚くことは無かった。
この作者は俗にいう王道展開が大嫌いなようで、
突然メディアの注目を浴びたくなるのか、突拍子もない事を過去作でもやらかした。
今回もそうだ。
事前にネットメディアなどにヒロインの死を漏らして、
話題をさらおうというしたたかな戦略が見え隠れした。
ヒロインの死を否定的に捉えられないように予防線を張ったつもりだったのだろうが、
結果は他のレビュアーの感想を見れば一目瞭然だ。
そう、炎上マーケティング。
それを狙ったのだとしたらあまりにも滑稽だ。
ヒロインを君町のように一時的に退場させる形なら、
読者の反応次第でまた復帰させるというリカバーも可能だが、
死亡させてしまえばもう取り返しはつかない。
特にこの作品のヒロインの風夏は、作者のヒット作、
涼風で涼風と大和の間に出来た、特別なキャラである。
その風夏を救いようもない形で作品から追い出すことは、
過去の作品である涼風のファンの怒りや失望を買う事にもつながるのだと、
作者も編集部も気付かなかったのだろうか?
新連載の主要キャラ一つ減らすだけなのとは意味合いが全く違う。
それだけ作者には風夏というキャラに思い入れが無かったという事なのか。
そのくせ次作の君のいる町でチラリと登場させたりしていたのだから、
今回の顛末に余計に腹が立つ読者も多いだろう。
まともな神経をしている作家なら、
連載三作に渡って成長を描いてきた大事なキャラを、
こんな突拍子もない最悪な退場のさせ方は間違ってもしないだろう。
残った存在感の薄い主人公を軸に話を進めていくとして、
どれだけの読者が興味を持ち読み続けられるのか?
主人公をリードし、音楽に引き込み、バンドの結成も主導したヒロインが消えたとしたら、
普通に考えたら作品を畳む間際でしかありえない話だろう。

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