共生生命体の30億年 (サイエンス・マスターズ) の感想
参照データ
タイトル | 共生生命体の30億年 (サイエンス・マスターズ) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | リン マーギュリス |
販売元 | 草思社 |
JANコード | 9784794209917 |
カテゴリ | ジャンル別 » 科学・テクノロジー » 生物・バイオテクノロジー » 生物学 |
購入者の感想
「細胞内のミトコンドリアや葉緑体は、原始細胞に細菌が取り込まれた名残りだ」−当初驚きと懐疑を持って受け止められた共生説は、今では高校教科書にも載る定説となっている。この本はその提唱者による一般向けの科学書であり、全8章のエッセイを読むうちに、説の概要と研究史を自然に理解できる。
この本はまた、研究者マーギュリスの半生記でもある。カール・セーガンとの結婚生活などのエピソードを通じて、ラディカルな進化学者と見られてきた著者の、独特な発想の所以に触れられるだろう。
研究者生活の集大成の時期にあるマーギュリスにとって、この本は現在の立ち位置を明らかにするような、一種の覚悟を感じさせる。そのために証拠不足を覚悟で最新の見解を示している。進化論諸説への舌鋒は鋭く、特に第8章におけるガイア理論に関する徹底したリアリスト振りは痛快ですらある。彼女がこれから何を語るのか、ますます眼が離せないだろう。
この本はまた、研究者マーギュリスの半生記でもある。カール・セーガンとの結婚生活などのエピソードを通じて、ラディカルな進化学者と見られてきた著者の、独特な発想の所以に触れられるだろう。
研究者生活の集大成の時期にあるマーギュリスにとって、この本は現在の立ち位置を明らかにするような、一種の覚悟を感じさせる。そのために証拠不足を覚悟で最新の見解を示している。進化論諸説への舌鋒は鋭く、特に第8章におけるガイア理論に関する徹底したリアリスト振りは痛快ですらある。彼女がこれから何を語るのか、ますます眼が離せないだろう。