人生処方詩集 (岩波文庫) の感想

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参照データ

タイトル人生処方詩集 (岩波文庫)
発売日販売日未定
製作者エーリヒ・ケストナー
販売元岩波書店
JANコード9784003247112
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 詩歌 » 外国詩

購入者の感想

建前
小松太郎氏の改訳版(角川文庫版)の「人生処方詩集」の再録版である。ケストナーのこの詩集には、全訳本としては、小松太郎氏の旧約本、改訳本、飯吉光夫氏の旧訳本、改訳本(「人生処方箋」)、高橋健二氏の訳本(「家庭薬局」)があり、部分訳として、板倉鞆音氏訳(「ケストナァ詩集」)、丘沢・岸・初見訳(「大きなケストナーの本」)があるが、全訳本である小松改訳、飯吉改訳、高橋訳の三書を比べてみると、現代日本語の詩としてのリズム感、読みやすさでは、圧倒的に飯吉改訳がよいと思う。小松改訳、高橋訳ともに、原書にこだわりすぎていて、日本語の詩としては硬い。例として、題だけ、並べてみよう。偶然による残高(小松、高橋)、とっさに、帳尻を合わせる(飯吉)、待ちかねた春が来た(小松)、前触れのあった春が来た(高橋)、待ちに待った春が来た(飯吉)である。詩の本文では、違いがさらに明瞭になる。
さて、今回の岩波文庫版小松改訳は、行間もゆったりし、字も適度な大きさで読みやすい。本書をもっとも早くから訳された、小松氏の訳本の決定版と言ってよいだろう。目次の配列もよいと思う。私見では、現代では、使用法(処方箋)よりは、詩の題名の方が大事と思うので、題名目次が最初に置かれているのは使いやすい。(飯吉訳、高橋訳では、題名目次が最後になっている)
本音
これだけ、既訳本(絶版本が多いが古書価は安い)があるのに、なぜ、また「人生処方詩集」なのだろうか?

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