なぜ日本の教育は変わらないのですか? の感想

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タイトルなぜ日本の教育は変わらないのですか?
発売日2014-07-03
製作者グレゴリー・クラーク
販売元東洋経済新報社
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カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

 著者は三十年以上にわたる日本滞在中に日本人の夫人を得、父親として子息を日本の学校に送りながら、外国人として旧文部省の「大学教育改革審議会」や「英語教育に関する委員会」、また故小渕総理大臣下の「教育改革国民会議」の各委員として行政から、また多摩大学学長や今日国際教養大学副学長として大学経営と教育改革の現場で、日本の教育の潜在的可能性を信じて尽力する一方、善意から笛吹けど踊らぬもどかしさを痛感。日本の小学校の教育水準と教師の献身的態度、大学では学園祭時の学生の組織力とゼミ教官の熱意を称賛しつつも、大学教育の低水準、義務教育システムの亀裂(学力低下、登校拒否、いじめ)、受験英語の弊害としての英語コミュケーション力の貧しさを鋭く指摘します。仏、独、中、露、日の各語習得の経験を踏まえ、自由な言語運用は無意識脳をベースとすべきところ、聞けぬ話せぬ結果を生む従来の受験英語は英語アレルギーさえもたらす“百害”と一括。外国語には方法やテクニック以上に「明確な動機が必要」、は強く同感です。日本国内で多文化共生が進行し、また大学生が海外との交流や専攻研究深化の必要過程でその動機が当然芽生えます。そこから自らの選択で留学に足を延ばす機会も貴重です。本書は実は、指摘の問題点への解決策にも具体的に言及。大学教育では「直接的、感性的、人間関係的インセンティブ」の導入です。学園祭やゼミ、小テストは好例。若い世代の態度とモラルの改善は、家庭と学校以外に“地域”の場を与え、そこでの社会貢献活動を通じて各人の社会的役割実感の機会を創出します。面会したクラーク博士は、「十八歳で一回きりのチャンス」の受験制度を改善する「暫定入学制度」実現努力における文部官僚抵抗の苦い実体験からもこれら諸対策の展開に楽観的でなくも、私は日本の社会情勢の変遷とともに次第に貴重なアイデアとして活用されていく予感。ご尽力に感謝。

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