怒りのブレイクスルー―「青色発光ダイオード」を開発して見えてきたこと (集英社文庫) の感想

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参照データ

タイトル怒りのブレイクスルー―「青色発光ダイオード」を開発して見えてきたこと (集英社文庫)
発売日販売日未定
製作者中村 修二
販売元集英社
JANコード9784087477047
カテゴリジャンル別 » ノンフィクション » 語学・教育 » その他

購入者の感想

読み終わって痛快の一言に尽きます。よくここまで耐えて大発明に至って下さいました、と拍手喝采です。受賞直後のインタビューではなんだかアクの強い人だな、と良い印象ではありませんでした。200億円裁判の当事者だったことを知り、この中村氏だったのか、と思い出し、あれはこんなすごい発明でだったのか、とようやく理解しました。無知とは恐ろしいものです。そして中村さんの偉業を理解も研究のサポートをせずに、最初に中村氏を提訴した日亜化学も然りです。井戸の蛙だった中村さんも無知だった。幸いに学会仲間を得て、発明の成功に至り、自分を正当に評価してくれ、研究出来る環境に海外脱出して、今日に至っている訳です。青色発光ダイオードは業務命令どころか、理不尽な業務命令に逆らう状況の中で生まれたものだったのですね。裁判の経緯がようやくわかりました。日本は人を正当に評価しないことが多いのではないか。そして人を搾取する場面も多い。優秀な人は海外に流出せざるを得なくなる。資金と共に。それでは日本は衰退していくのでは、という中村氏の危惧を政治家、企業は真剣に考えないといけないのではないだろうか。

  昔読みました。中村氏の研究に対する姿勢や執念は素晴らしいと思います。
しかし、研究の過程では日亜科学にものすごく便宜をはかってもらったんだし、
同僚の協力もあったはず。それを全部自分がやったんだ、会社は邪魔しただ
けなんだ、では話は通らない。青色発光ダイオードの特許権に関する訴訟まで
おこした会社に対して、「自分はノーベル賞をとった。世間体もあるから仲直
りをしよう」というご都合主義的な態度、そして青色発光ダイオードの最初の
成功者、赤崎さんや天野さんに対する態度にも違和感を感じます。

青色LEDを開発したエンジニア、中村修二さんの自伝。

この本は中村さんの学生時代,日亜化学入社から青色LED開発,退社後のアメリカ移住の決意について書かれています。

ページの多くを青色LEDの開発過程について使い、詳しく説明しています。知識が無い人でも読み進めることができ、中村さんの感じたものづくりの楽しみを追体験することが出来ます。

しかし中村さんが最も言いたかったことは、日本におけるエンジニア,研究者の不当な扱い、教育制度の不備、官僚政治などへの「怒り」ではないでしょうか。中村さんは激しく「キレ」ながら、日本の復権を声高に叫びます。そのために、敢えて日本をとことんまで扱き下ろしているのかもしれません。

確かに、今の日本は少しおかしいかもしれません。しかし、このようなエンジニアが1人現れただけでも、日本のものづくりはまだまだ捨てたものじゃないと思います。

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