完全図解 顎関節症とかみ合わせの悩みが解決する本 東京医科歯科大学 顎関節治療部部長が書いた (健康ライブラリー) の感想

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私は口を開けるとき、顎の動きに異常があります。　クレピタス音だけではなく、精神的・肉体的緊張が強いときにはクリック音も出ました。　いよいよ辛い感覚が出てきたので病院行きか、と思ったのですが、その前にダメ元で『顎関節症を安全かつローコストで治す！』『安価にしかも短期間に症状が消える』という売り文句の本書を手にしてみました。　

驚きです。　『不必要な上下の歯の接触という癖』を治す（少なくとも意識する）だけで顎関節症の症状が改善されるとは。。。　本を読んで一日、上下の歯を接触させないだけで本当に顎の厭な感じが消えました！

無論、著者も書かれておられるように、それぞれの患者特有の問題があり、皆が本書だけで劇的な改善がみられるだけではないと思います。　それでも、無駄なお金を使う前に本書を読んでみることをお薦め致します。　

『保険治療で認められている方法では満足な治療効果がないという理由をつけ、保険が使えない私的治療として、高額なマウスピースを勧め』る医師がいるとのこと。　思い返してみると、ネット・雑誌で取り上げられ、本も出して顎関節症の怖さを“煽り”、治癒するには「うちの病院の開発し・・・を使わなければなりませんよ。」というかたちで商売を広げている方が少なくともひとりいました。　私的治療をおこなっている医師全てが偽物ではないのでしょうが、疑いの目を持って観てみる必要がありそうです。 本書もその気になれば己の利益への誘導となるような内容にすることも可能であったと思うのですが、そうしなかったことも非常に良心的であると感じました。

また、歯科医のみならず、頭痛を訴える患者の治療にあたる整形外科の医師や、整体師の方も常にアンテナを張ってこういった新しい知識をきちんと身につけて頂きたいです。　私はここ数年で3人に観てもらいましたが、結局症状が消えることはありません。　場当たり的な対処療法を続けなければ経営は成り立たないのかもしれませんが、＜治す＞という本来の医師・整体師本来の存在意義を考え直してもらいたいものです。　名医との評判を得られれば、結果として患者も増え、経営もより楽になるはずです。