MONKEY Vol.3 ◆ こわい絵本(柴田元幸責任編集) の感想

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タイトルMONKEY Vol.3 ◆ こわい絵本(柴田元幸責任編集)
発売日販売日未定
販売元スイッチパブリッシング
JANコード9784884183936
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購入者の感想

MONKEY Vol.3 は「こわい絵本」特集ということですが、柴田さんというフィルターを抜けただけあって癖のある作品が選ばれています。「ちょっとcreepy」で、「子供の頃よみたかったもの」。絵本というよりも小説のような、コミックのような、写真のような、音楽のような、あるいはもっと違う何かのような、そんな一義的なカテゴリーにおさまらない、幅広さのある「絵本」作品がのせられています。そのどれもが奇妙な暗がり、冷たさのものを秘めている。大人でも楽しめる絵本は数多く在りますが、その中でも異質なように感じました。個人的に、「本と女の子」の絵柄が最も印象的で話も良く、「幽霊潭のためのエンディング」が内容としては一番ドキッとさせられました。

特集以外でも内容は変わらずに充実しています。今回、シリーズ化している「猿からの質問」では「立ち会ってみたい瞬間」を多くの職能に尋ね、「ブックバイヤー・ポール・ヤマザキに訊く」では名物書店オーナーの日系アメリカ人にサンフランシスコに構える名物書店の話を尋ねます。これは面白い企画だっただけに、内容量の少なさが残念。この密度でもう少し頁を裂いて欲しかったです。「英語圏最大の文芸誌はいかにして作られたのか」では、東京国際文芸フェスにも参加していたグランタの元編集長フリーマンへのインタビューを中心に高密度な内容が展開され、日本の文芸誌との違いを読む事ができる。面白い試みです。どちらが良くてどちらが悪いという話ではありませんが、日本と世界(と言ってしまうと大袈裟ですが)との読み方と読まれ方の差を感じる事ができます。「小説家を読むには」では、ジョン・フリーマンがポール・オースター、シリハストヴェット夫妻を訪ねたときのエピソードが翻訳され、第一弾のオースター特集に異なる角度から深みを与えています(オースターとハストヴェットの個々のインタビューに関しては柴田さんの「ナインインタビューズ」を読まれる事をすすめます。値段は張りますが良著です)。

そして何より、「柴田元幸 (ひとまずの)最終講義

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