BLUE GIANT 2 (ビッグコミックススペシャル) の感想
参照データ
タイトル | BLUE GIANT 2 (ビッグコミックススペシャル) |
発売日 | 2014-03-28 |
製作者 | 石塚 真一 |
販売元 | 小学館 |
JANコード | 9784091862457 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック |
購入者の感想
第一巻の終わりで主人公である大の将来を約束させるようなシーンがありましたが(賛否が分かれていましたね)、二巻の出だしから高校生の大の物語に戻ります。僕はこのマンガを石塚真一さんなりのジャズ解釈、という感覚で読み進めていたのですが、それだけではありませんでした(当然のことですが)。
展開について触れるのはネタバレになるので書きませんが、第二巻も同じ「熱」を帯びています。Gという座標を打つ事で技巧的に音楽を操作するという話は成長の予感に包まれて、音楽という空間で迷っているロケットという比喩は大の現在地をうまく説明しています。感情が音に乗るという説明も、実際の音を聞く事のできない読者にその音楽を聴かせる言葉になっていて、吐き出す息に感情をのせてサックスを吹き鳴らす大の描写、その汗も、暗がりに浮かぶ彼の表情も、音として聞こえてくるように思えます。
この本はジャズだけでなく、一人の人間の成長潭としても楽しめるのではないでしょうか。才能の世界で「勝てる」という根拠を作るシーンは、それらの音に対比された静けさを感じさせます。彼の感情が音になって伝わってくる、人の熱やエネルギーのようなものを感じる、そんな読み応えのある一冊です。
展開について触れるのはネタバレになるので書きませんが、第二巻も同じ「熱」を帯びています。Gという座標を打つ事で技巧的に音楽を操作するという話は成長の予感に包まれて、音楽という空間で迷っているロケットという比喩は大の現在地をうまく説明しています。感情が音に乗るという説明も、実際の音を聞く事のできない読者にその音楽を聴かせる言葉になっていて、吐き出す息に感情をのせてサックスを吹き鳴らす大の描写、その汗も、暗がりに浮かぶ彼の表情も、音として聞こえてくるように思えます。
この本はジャズだけでなく、一人の人間の成長潭としても楽しめるのではないでしょうか。才能の世界で「勝てる」という根拠を作るシーンは、それらの音に対比された静けさを感じさせます。彼の感情が音になって伝わってくる、人の熱やエネルギーのようなものを感じる、そんな読み応えのある一冊です。