日本の悲劇と理想 の感想

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参照データ

タイトル日本の悲劇と理想
発売日販売日未定
製作者平泉 澄
販売元錦正社
JANコード9784764602403
カテゴリノンフィクション » 思想・社会 » 戦争 » その他

購入者の感想

今の世の中、情報があふれすぎてて何が本当やら何を信じて良いのかわからない。
だから根っこに帰らないと何も見いだせない。
この本もそうだけど、平泉 澄さんの本は、右も左も、民主主義も、社会主義も、軍国主義も超えた日本人の精神的よりどころを教えてくれる。
大人たち、青年たち、子供たち、迷子になった人達が、押しつけられること無く素直に、ここにたどり着けることを願ってます。

 大東亜戦争に至る真実を識る歴史書であるが、極めて密度が高い。幕末以降から太平洋戦争開始までの政治史をよく修めていないと本書の内容があまりにも微視的なものと感じてしまうだろう。特に大正末期から昭和初期にかけてのクーデターや、十五年戦争時代の軍閥の台頭、満州建国、そして関東軍のつぶさな動向などをかなり突っ込んだ内容から論旨が展開している。教養課程の国史の知識では歯が立たない。開戦のキーパーソンは近衛文麿で、東條英機は永田鉄山が存命していれば陽の目を見なかった。

 内容全般にわたる著者の一貫した理念を一言で云えば『この戦争は米国から仕掛けられたのであり、我々日本人は白人支配を打破すべく全世界に対しNOを突きつけた。』と云う事であり、これを軸に各論が構成されている。多くの軍人達は決して米国と戦争を避けようとした。それでも先祖は一丸となり戦争を選んだ。『堂々と世界に対して英国、米国は間違っていると鉄槌を我等は下した。これほど崇高な理想で突入した戦争がこれまであっただろうか。』と著者の論旨は高揚する。後半、視点ががらりと変わる。すなわち、理想を掲げて戦い、戦敗れた悲劇・結果に対しては嘆かない。これは日本人らしくない。然し敗れたが故に勝者が敗者に不正不義の烙印を押す理不尽さに本書は断固抗議を述べている。
 
 本書の中には、決して教科書には出て来ない内容が豊富に述懐されている。東條英機氏や近衛文麿氏に関するエピソードも興味深く拝読した。かなり突っ込んだ記述なので、一度大戦前の基本を押さえておく必要がある。

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