醤油と薔薇の日々 の感想

1993年から2008年にわたって書かれたエッセイ的な雑文（新聞コラムなど）を集めたものでした。
よって内容が古すぎて時代遅れなものが多くなっています。
（社会の変化がそれだけ早くて複雑だということなのだろうとは思いますが。）
全体的に散漫な印象なのも、ごく短い雑文を集めたものだから仕方がないといえば
仕方がないのかもしれませんが、正直なところ、この内容を一冊にまとめて
今頃になって出版する意味を理解しかねます。

キャッチィなタイトルは醤油のCMに関する記事から。
安田成美の醤油の宣伝って、いったいいつの話だよ？（ちなみに1993年でした）
こういうものはタイムリーだから意味があると思うし、タイムリーだから
多少極論でも面白いと思わせることができると思います。
今となっては、ずいぶんと的外れで極端な内容だったなと思えるものが多いです。

こういう書籍にお金をつかわせるから、読者は書籍の購入を控えるようになり、
出版不況も起きても仕方ないのではと思わされました。
自分でお金をだして買う価値は全くない本だと思います。

女性学の方々は高齢になるとともに、のきなみ駄目になっていったけれど、
著者は違うと思っていたかったので、今回は大変残念です。