あなたと読む恋の歌百首 (文春文庫) の感想

初めは図書館で貸出しして読みました
恋をするとそれぞれの歌が自分にリンクしてとてもせつなく、悲しく、たのしく読むことができました
手元に置きたくなり購入しました
何度も何度も不意に読みたくなるものに出会いました

ちょっと時間があるとき、なんとなく手に取り、ぱらぱらとめくっては楽しんでいます。お気に入りの一首がいくつかあり、ふとしたときに、心に浮かぶようになりました。そして、声に出してよんでみたくなる。舌の上を気持ちよく転がっていくような、リズムのよさは短歌ならではなのでしょう。
幸せいっぱいの恋、許されない恋、過ぎ去ってしまった恋。百首のなかには、いろいろな恋愛模様があります。でもすべてに共通するのがピュアな輝きに満ちているということ。人を真剣に愛する気持ちが、ギュっと凝縮され、しずくがぽとりと落ちるように、シンプルな短歌というかたちになったのかなと思わされます。まるで、宝石箱のような一冊です。長い人生のなか、折にふれて読み返せば、きっと違った感想を持てるのではないかと期待しています。
そして、この表紙。清潔なかわいらしさ！いくら眺めていても飽きません。