惑星9の休日 の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル惑星9の休日
発売日販売日未定
製作者町田 洋
販売元祥伝社
JANコード9784396460433
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » イラスト集・オフィシャルブック

購入者の感想

SF+シュールな日常系のショートショート集。
設定自体は完全にSFなんだけど、普遍的な人間の孤独や寂しさ、愛しさについて、ショートショートで鋭く優しく描き出した作品群で、作品ごとに異なるテーマを取り扱いつつ、それぞれが緩やかに繋がっていて、個々の作品だけでなく、「作品集」としての完成度も高いと思う。もちろんストーリー自体はオリジナル(だと思う)だが、雰囲気は星新一氏のショートショートにすごく近い感じがした。

絵に関しては、かなりシンプルでとっつきにくい方もいると思うが、確か昔の新潮社の星新一氏のショートショートの挿絵も、こんな感じだったと思う。世界観に合っている絵だと思うので、仮に初見で違和感を持った方でも、読み進めれば慣れてくるんじゃないかと思う。

宇宙の辺境にある“惑星9”が舞台。
砂漠のような荒地が広がっている。
民家や店が点在する以外に高いビルなどは無く、
入道雲や満天の星空など、風景は牧歌的でノスタルジックだ。
シンプルな細い線でノッペリと描かれた絵が、雰囲気にマッチしている。

8本の短編が収録されていて、短いものは数ページしかない。
中でも私が一番好きだったのは「衛星の夜」という作品。
2つある月のうち1つが離れていってしまうという夜に、
「あの月に行ったことがある」と男が語り始めた、ある生物との交流の話。
王道とも言える展開で、ロマンやセンチメンタルなんていう言葉が浮かぶ。
1ページを使った大ゴマ2個がとても印象的。

同じような雰囲気を感じる、市川春子作品とはどうしても比較されると思う。
僕はどちらも好きなのだけど、「惑星9〜」の方がよりシンプルに楽しめる。
夏の終りにぴったりな、センチメンタルSF作品だ。

最後に、オジサンキャラが皆可愛いことも書き添えておきたい。
自動車修理工場の社長は特に。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

惑星9の休日

アマゾンで購入する
祥伝社から発売された町田 洋の惑星9の休日(JAN:9784396460433)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.