贖罪 (双葉文庫) の感想

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参照データ

タイトル贖罪 (双葉文庫)
発売日2012-06-06
製作者湊 かなえ
販売元双葉社
JANコード9784575515039
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

購入者の感想

WOWOWのドラマ版を先に見ていたが、ドラマでは割愛された部分などが濃厚

今度ドラマ化されるんですね。
湊かなえさんの作品を読むのは『告白』に続いて二冊目でしたが、個人的にはこちらのほうが後味悪く感じました。
なんと言うか、諸悪の根源に結局大した罰が下らないで終わっているような…。
作中ではハッピーエンドのような結末を取っていますが、モヤモヤがかなり残りました。

児童に対する性的暴行という題材がかなり重いので、作品全体もそうですが、「くまの兄妹」の章が特に読んでいて苦しかったです。
そのため、苦手な人はなるべく読まないほうがいいです。
私もこういった題材は苦手で、読むとお腹が痛くなるのが常なのですが、怖いもの見たさで読んでしまいました…。

『告白』の嵐が過ぎて
2作目があまりパッとしなかったのでどうかなぁと思ったが
ベリー盛りの装丁が興味を引いたので、やっぱり買ってしまった。

『告白』は、なり振り構わないど迫力に寄り切られたかたちで納得させられてしまったが
さすがに目は慣れた。
口当たりがやさしくなった分だけ作品に下品さがでたのが残念。
とくに終章のおもねる様な終わり方は作品全体の質を落としている。
この部分はいただけないが、なければないで『告白』まんまになってしまうし

どなたかのレビューに作者の「人生に対する悪意」を感じるという文章があったが
人の暗部、どろどろした負の部分を描くには
最低限なある種の清廉さというか崇高さ
そういったキラキラしたモノが必要だと思う。
>たしかに面白いんだけどね
読者にこう言わしめる原因はこのあたりにあるのかも知れないし
人はあまり品性に乏しいモノを継続して読むのはやはり苦痛だ。

『告白』もたしかにキワモノだったが、その怖いまでの勢いに凛としたものがあった。
今回は残念ながらそれが感じられない。
結果、作品が単なるスプラッターに成り下がってしまっている。
ほんとうに書きたいモノがまだあると信じたい。

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