仏像の見方ハンドブック-仏像の種類と役割、見分け方、時代別の特徴がわかる (池田書店のハンドブックシリーズ) の感想

コンパクトで持ち運びにも便利な仏像のハンドブック。いつからか仏像に触れる機会も増えたが、如来、菩薩、明王、天部などカラー写真の点数も多く、仏像の成り立ちから拝観方法までの説明もあり重宝する一冊。

本書ほど内容の濃いハンドブックにはめったに出合えないだろう。
仏像を拝観するすべての方々にお勧めできる一冊である。
　まず、仏像の種類が、如来、菩薩、明王、天部、その他の諸像という
章に分けられて紹介される。見開き２ページの中に、その仏の説明、
特徴的な印相、尊像形式、その種類の代表的な仏像を安置する寺の紹介があり、
各ページには実際の仏像のカラー写真が掲載されている。
　次に、仏像の各部の名称と見分け方がイラスト入りで説明される。
頭部、印相、持物、座り方、台座などからの見分け方が詳しく述べられているのは、
仏像を深く理解したい者にとって非常にありがたい。
　さらに、仏像の時代別特徴が説明される。主な出来事と仏像作成年が
年表形式でまとめられおり、仏師に関する解説もある。
　これほどの詳しい内容が、片手の手のひらに収まるサイズの薄いハンドブック形式に
濃縮されているのは、誠に素晴らしい。拝観の際にはぜひ携帯したい。