告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1) の感想

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参照データ

タイトル告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)
発売日販売日未定
製作者湊 かなえ
販売元双葉社
JANコード9784575513448
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

購入者の感想

話がどうなっていくのかが気になって、一日で読みました。
引き込まれたと言っていいでしょう。
でも、読み終わった感想は「時間の無駄」です。
何も残りませんでした。内容も表現も、軽くて浅いです。
他の方も書いてますが、ツッコミどころが多すぎです。
少年犯罪や被害者救済をテーマに据えているくせに、描き方はファンタジー。
リアルに書くだけの筆力がなかったのだとしか思えません。

詳しくは書かないけどすごい爆弾ができた。
詳しくは書かないけど人から血液を抜いた。
詳しく書かないけどモザイク除去した。
詳しく書かないけど警察は不審死の現場捜査をしなかった。

こんなのばっかりです。何でも以下略ですませちゃう。楽な仕事だなあ。
モザイク除去には笑いました。昭和の詐欺広告じゃないんだから。
しかも、モザイク除去できてる前提で書いているし(できませんてー)。

被害者遺族の収束感が必要なことについては、郷田マモラの『モリのアサガオ』の方がずっとよく描けています。マンガですが、心を握りつぶされるような感覚に涙が出ます。
復讐劇を読みたいなら、デュマの『モンテクリスト伯』を手に取りましょう。
比べずとも並べるだけでデュマに失礼ですが。

手に取ってあらすじを見、第一章から読み始め、気が付いたら第一章の半ばを過ぎていたので、観念してレジに持って行きました。

読み始めたら止まらない。ぐいぐい引き込まれる。
しかし、読んでいて楽しいわけではないという、何とも奇妙な読後感です。

「知りたい」欲求を次々満たしてくれる本、というのでしょうか。
そういう意味では、好奇心満々で教師の話を聞いていた生徒たちと似たようなスタンスでいたのかなと思う。
「ちょっとこわい、でも知りたい。」
まるでセンセーショナルな事件についての週刊誌の記事を読んでいるような感じ。
そういう意味では、本当かどうかはあまり関係なく、ただ野次馬的に「知りたい」と思ってページをめくった。
だから、感情移入はなかった。
敢えて言えば、森口先生の「子供を殺された悲しみ」。
それと、まわりを「馬鹿ばっかり」と見下す少年A。
いろいろ性格と立場の違う登場人物が用意されているので、見方が近い人は見つかると思う。
(後でそれが裏切られたりするけれど。)

皆さん仰っているように、読後感は、よくはない。
「あの時ああしていれば・・・」「思いとどまっていれば・・・」「そんな思い付きがなければ・・・」「その一言さえ口にしなければ・・・」の連続だから。実生活だったら堪えられません。個人的に、その逆の連続の小説の方が好きだ。
すごいなと思ったところは、少しずつ、前の語り手の斜め上を行く真相を次の章で開いて見せて行ってくれることかな。

よく練って作られたお話だと思います。
それだけに、登場人物の行動や心理が、ストーリーのために準備されたものであるような印象は否めません。

語られたことがすべて真実かどうか?
ということは、読後一日たって、重要なことではなくなっています。
ただ、Aの母の反応は、知りたかった。

何とも、無責任な感想です。もっと親身になって考えればいいのに・・・それがない。
これが一番「後味が悪い」と思う原因かもしれない。

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