リッツ・カールトン 超一流サービスの教科書 の感想

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参照データ

タイトルリッツ・カールトン 超一流サービスの教科書
発売日販売日未定
製作者レオナルド・インギレアリー
販売元日本経済新聞出版社
JANコード9784532316846
カテゴリビジネス・経済 » 産業研究 » サービス・小売 » ホテル

購入者の感想

私たちは、いま、本や記事、あるいはセミナーなどで普通に「お客さまの視点に立って」
という言葉を耳にする。
また、ビジネスマナーの世界でも、相手への「思いやり」「気づかい」が大事だと
耳にタコができるほど聞かされている。

しかし、「お客さまの視点に立つ」ということはどういうことなのか、
相手への「思いやり」「気づかい」ということは、どういうことなのかを適切に認識しない限り、
それは、その言葉をまくら言葉のように使っているだけで、そこから先、一歩も進まない。

それに答えるのが本書だと思う。
リッツ・カールトンのサービスは、スタッフ全員がお客さまの情報を共有していることで
知られている。
しかし、リッツ・カールトンのサービスの真髄は、お客さまの状況や気持ちの「先読み」に
あることを、この本を読んで知った。

そして、その効果は「ほかのメーカー、他の業者には目もくれなくなる」ことにある。
サービス業に従事する人だけでなく、すべてのビジネスに携わっている人が、
読まない手はないと思う。

どんな世界でもそうだとは思うが、現在ライバルよりも圧倒的に優位に立っているように見えたとしても、
技術、地理的条件、ブランド力で押しも押されぬ地位を築いていたとしてもいつ、そのビジネスモデルが他に取って代わられるかはわからない。
変化の早い時代だけに予想がつかない厳しさがある。
レオナルド・インギレアリーが経営に携わった企業、ザ・リッツ・カールトン、ブルガリ、ウォルト・ディズニー、カペラ、ソリスはいずれもサービスを通して客と人間的な絆を育み末永く維持してきた。
誰もが実践できて確実に同じ成果が得られる客の心をつかむためのサービスの原則がここに書かれている。
当たり前だと思っていたことが当たり前に実行できていなかった我が身を反省するいい機会を与えてくれた書である。
サービスを提供する業界の人間として得ることが多かった。

 リッツ・カールトンで人材教育機関を作った人と、リッツのやり方を自社に取り入れて成功した人による
「リッツ・カールトン」が行っているサービスの真髄を惜しげも無くさらけ出した、タイトルに偽り無しの
「超一流のサービスの教科書」です。

 その神髄をまとめると以下の様になるのでは?と考える次第。

 「顧客が予想するサービス以上のものを、全員参加でおもてなしの心を持って行う」

 それを具現化した物が、顧客の名前を覚える、一度起きた出来事(リクエストやトラブル等)を記録し
次回に活かすのです(例:部屋に○○な枕を置いておく、タオルを大目に設置、前回手を付けなかった
クッキーは用意しない等)、有名な(顧客の為に)2,000ドルまで使って良しとする制度)。
そしてITも駆使するのです。

 サービスの教科書らしく、クレームへの対処策、ITの使い方(何でもかんでも情報を集めれば良い…では
無いと)、サービスを行うのは人である以上、投資と手間を惜しまない(研修第一日目は特に重要)等々も
しっかり&親切丁寧にフォローしています。

 リッツが成功した理由と、その成功の裏側にある泥臭い面(結局、人が成す以上は、やり方だけでは無く
個々人の考え方から入れ替えないと、望む世界には到達しない)も知ることが出来る一冊。
「最高のサービス業の教科書」ですが、職種・職位問わず全ての方にお勧めです。

附:個人的には、本書p209にある「amazonにはなれないのだから、人間味あふれる最高のサービスを」が
  特に響きました。

附の附:リッツが人材に求める際、最も重視する5つの項目は以下の通り(p146より)。

1)温かい人柄
2)共感する力
3)楽観的で陽気な態度
4)同僚との協調性
5)誠実さ

リッツ・カールトンのサービスは生半可なものではない。

本書の序章で、CEOが断言しています。
そこまで言い切るからには、それだけの自信と目論見がありました。

「画期的な発想で、画期的なサービスを実践すれば、経営面でも収益上でも驚きの結果が得られる」

リッツ・スタイルのサービスの結果の数多くを、実践例を交えながら紹介。
著者らはこれを「サービスの原則」と呼びます。

「原則」という所に自信がうかがえます。
そのプロセスを踏まえれば、確実に効果が期待できる普遍の方法。
本書は、誰にでも習得できる実行法が、11のチャプターに分けられた「超一流の教科書」になっています。

第一印象、タイミング、言葉づかい。
失敗時のリカバリーや、リピーターの獲得といった顧客向けのサービスからはじまり、スタッフの採用・教育、リーダーの責任やインターネットの活用法など、組織運営上の課題など、具体例が満載です。

確かに、ここまでのもてなしを受けたら、ファンになってしまうのもうなずけます。
読み終わる頃には、冒頭のCEOの言葉の裏付けを得られた気分です。

サービスを提供する側は勿論、顧客としても、その質を見極めるのに参考になる一冊でした。

「こんにちは」の挨拶から、提供するサービスのレベルが凝縮されている一例を抜粋します。

 やる気のないサービス
「お水をもらえますか?」「通りを行ったところに自動販売機がありますよ」

 頼めば応じてもらえるサービス
「お水をもらえますか?」「かしこまりました、どうぞ!」 現代の標準的なレベル

ニーズを先取りしたサービス
「いらっしゃいませ。今日はほんとうに暑いですね。お水をお持ちしましょうか?」
これこそお客さまの心をつかむサービスだ。

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