ソシュールとサピアの言語思想: 現代言語学を理解するために (開拓社言語・文化選書) の感想
参照データ
タイトル | ソシュールとサピアの言語思想: 現代言語学を理解するために (開拓社言語・文化選書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 三輪 伸春 |
販売元 | 開拓社 |
JANコード | 9784758925457 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 言語学 » 言語学 |
購入者の感想
【ソシュール理論の延長について】
ソシュールの、より一般的な言語理論は、アナグラム解析によって特徴づけられましょうが、
とりあえず言語的な二項対立である、シニフィアン/シニフィエとは、どうしても言語世界に不連続性を与えてしまう、
といわざるをえません。ソシュール理論の醍醐味は、即ちそうした不連続性を所与とせず、
その音韻や意味のレベルでの必然性に注目した、開発的な理論体系なのでは、と最近思うのです。
ではなぜに、国や地域によって、言語的額面が異なるのか、というならば、それは感性の違いからではなかろうか、
と思われますが、しかしアナグラム解析によって、言語的事象の奥底までを無意識的に観察する限り、
むしろその事態が理解可能なのであり、残るは文化問題として吟味するほうが合理的なように思えます。
ラカンやフロイト、ユングらの諸理論とも関係するので、この際ソシュール的なアプローチは、
不可避であろうかと思います。
【サピア理論の延長について】
サピアはウォーフと並んで言語相対主義を唱えていますが、ネイティブ・アメリカンの諸言語を考察するに及んで、
それらがいわば独自の閉じた記号体系として、構造を有するものである点、相互に比較が可能となり、
言語人類学に素材を提供してきたことは銘記に値します。例えば、1960年代当時のエスペラントの試みにしても、
チョムスキーによる言語獲得装置論ともかかわりながら、普遍言語から進んでゆく固有言語への適応過程として、
言語習得を捉えているので、第二言語習得論への影響は多大であろうかと思います。
以上、本書の内容を雑観しましたが、現代言語学をまなぼうとする方が、備えておくべき視点や流れについて、
本書は要領よく記載していますので、そうした向きにおすすめかと思います。
因みに、開拓社からは、語学に関する作文の教科書なども出ています。
ソシュールの、より一般的な言語理論は、アナグラム解析によって特徴づけられましょうが、
とりあえず言語的な二項対立である、シニフィアン/シニフィエとは、どうしても言語世界に不連続性を与えてしまう、
といわざるをえません。ソシュール理論の醍醐味は、即ちそうした不連続性を所与とせず、
その音韻や意味のレベルでの必然性に注目した、開発的な理論体系なのでは、と最近思うのです。
ではなぜに、国や地域によって、言語的額面が異なるのか、というならば、それは感性の違いからではなかろうか、
と思われますが、しかしアナグラム解析によって、言語的事象の奥底までを無意識的に観察する限り、
むしろその事態が理解可能なのであり、残るは文化問題として吟味するほうが合理的なように思えます。
ラカンやフロイト、ユングらの諸理論とも関係するので、この際ソシュール的なアプローチは、
不可避であろうかと思います。
【サピア理論の延長について】
サピアはウォーフと並んで言語相対主義を唱えていますが、ネイティブ・アメリカンの諸言語を考察するに及んで、
それらがいわば独自の閉じた記号体系として、構造を有するものである点、相互に比較が可能となり、
言語人類学に素材を提供してきたことは銘記に値します。例えば、1960年代当時のエスペラントの試みにしても、
チョムスキーによる言語獲得装置論ともかかわりながら、普遍言語から進んでゆく固有言語への適応過程として、
言語習得を捉えているので、第二言語習得論への影響は多大であろうかと思います。
以上、本書の内容を雑観しましたが、現代言語学をまなぼうとする方が、備えておくべき視点や流れについて、
本書は要領よく記載していますので、そうした向きにおすすめかと思います。
因みに、開拓社からは、語学に関する作文の教科書なども出ています。
文法に関する論争というか、解釈
話し方、個性の問題とか、時代的な流行では
話し方、個性の問題とか、時代的な流行では