ファーストエッグ (3) (リンクスロマンス) の感想

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参照データ

タイトルファーストエッグ (3) (リンクスロマンス)
発売日販売日未定
製作者谷崎 泉
販売元幻冬舎
JANコード9784344832282
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » ボーイズラブノベルス

購入者の感想

「最後のテロリスト」「真音」「リセット」と読んできて、谷崎さんのファンになり、この「ファーストエッグ」シリーズも迷うことなく手に取りました。一巻から三巻まで読み進め、いよいよ物語が佳境に入ってきたと感じます。

ある特殊能力を持つ刑事の佐竹と、元ヤクザで今は老舗の料亭の主人である高御堂の関係は、惚れたはれたの甘いものではなく、恋人同士と呼べるのかも疑わしいほどですが、ネコ科の大型獣(たとえば虎とか?)の高御堂が、自分と同じ匂いのする野良猫の佐竹を自分のテリトリーに入れ、餌付けし、愛撫し、保護下において自分のものにする過程がこの二人の「恋愛」なのかなと考えたら、わかりやすくなりました。ただ二人とも不幸な生い立ちで、他人に甘えることを知らずに育ったせいか、お互いに対してなかなか心を開きません。特に高御堂はとらえどころのない男で可愛げがなく、「真音」の富樫が懐かしくなります。一方の佐竹は、周囲の人間たちに「あいつは放っておけない」と思わせる人懐っこい野良猫みたいで、一種の「魔性」なのかもしれません。

警察小説、推理小説としても読み応え満点なのは「リセット」と同様です。過去の事件が現在進行形の事件にどう結び付くのか、佐竹のトラウマとなっているある人物、それから同僚の黒岩に関する謎はどう展開していくのか。かゆいところに手が届く描写力で作者がじっくりと描き出してきた「ファーストエッグ」の世界が最後にどんな絵となって完成するのか、最終巻を楽しみに待ちたいと思います。

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幻冬舎から発売された谷崎 泉のファーストエッグ (3) (リンクスロマンス)(JAN:9784344832282)の感想と評価
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