回転銀河（２） の感想

海野氏の描くドラマには、他に類を見ない魅力がある。
それは、人を月や冥王星に例えてみる比喩法だったり、あるいは「風の又三郎」や「銀河鉄道」の引用にみられる文学的センスの所為かもしれない。はたまた、「叶姉妹のものまね」が突然くりひろげられるキャッチーな笑いの才能かも。
物語の中には、幸せな感情だけでなく、切なさや痛みの表現があります。読んでいるこちらまで、息苦しくなるような痛みです。けれども、最後には愛しくてたまらない物語に、きっとなっているでしょう。
因みに、かつて無かった海野氏の「前書き」が読めます(笑)