孫子に経営を読む の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル孫子に経営を読む
発売日販売日未定
製作者伊丹 敬之
販売元日本経済新聞出版社
JANコード9784532319427
カテゴリ » ジャンル別 » ビジネス・経済 » オペレーションズ

購入者の感想

孫子の原文は漢語で
簡潔にエッセンスだけ書かれているので
解釈には幅があるようですね。

しかし
筆者の伊丹さんの解説も優れているのでしょうが
今から2600年前にこれだけの内容が書かれていたというのはビックリです。

下手なビジネス書を読むより
よっぽど響きます。

手元に置いておき
折に触れて読むことで理解が深まるし
自分にとって有効な幅の広い考え方が確立できるのではないかと思います。

 非常に興味深く読めた。感想は二点である。

 まず、本書を読んでいて「孫子」は箇条書きで書かれていた点が良く分かった。即ち、問題
や課題を数点に整理して、それに対しての対応策や具体策を書くというフォームが「孫子」に
あったということである。

 これは正に我々が日々行っている作業だ。いや、その作業が出来ないから話がだらだらしたり
結論が得られないことがしばしばである。要は「考えるスキーム」を確立することが出来る
かどうかであるが、「孫子」は極めて昔の段階で、スキーム作りに成功している。「孫子」
から近年流行りのビジネスフレーム等への距離は非常に近いと言える。彼が重点を置いたと
著者が言う「論理」とは、かかる「考えるスキーム」の上に構築されている。

 次に、著者の立ち位置について。

 著者は高名な経営学者である。経営学者とは、例えば経済や法学に比べると歴史が浅い分
アカデミズムから離れている。但し、これは経営学を謗っているわけではない。アカデミズムから
自由であることにより、自由闊達な発想が可能である。かつ現場に近い場所を現場の人と一緒
に歩くことが出来る学問だ。

 「孫子」を経営者が評した本もあったと記憶しているが、経営者と経営学者との違いはある。
経営者は自らの経営を下地に「孫子」を語る。それはそれで面白い。但し、経営学者が「孫子」
を読む場合には、様々な角度から読み解くことが出来る。

 本書においても著者はグーグル、アップル、川崎製鉄等のケースを「孫子」の読み解きに
使っている。その点で「孫子」という本を現実的に読むことが出来た。これは本書の
大きな徳だと思う。経営学者という立ち位置が可能にした「孫子」の読み方と言える。

 僕も「孫子」を通読したことはあった。それだけに本書の読み解きは本当に新鮮であった。
考えてみると僕が「孫子」を読んだのは高校時代である。高校生に、かかる「人生の苦味と
旨みを教える本」がわかるはずもなかったことにいま気が付いた。

戦略のバイブル孫子を、経営学者の伊丹敬之氏が
経営学を通して読み解いた一冊です。

現代語訳と共に、現在の企業経営に当てはめて解説していますので、
ビジネスマンの方は興味深く読むことができると思います。

「5つの鍵要因」、「7つの計」、「勝ちを知るための五」「五危」など、
孫子のエッセンスを上手に紹介しており、
今まで孫子を読んだことがなかった人にとってもわかりやすいのではないでしょうか。

孫子を経営に活かす応用書であり、孫子を読んだことがない方にとっては
孫子入門書となる、そんな面白い本です。

以下に私がこの本を読んで参考になった部分を、引用してご紹介します。

・孫子の言葉の企業的含意の一つは、
 技術の最高指導は企業の指導者である経営者の責任である、
 技術者集団に全面的に委ねてはならない、ということになる

・七つの計とは、主の道、将の能力、天地の得失、法令の実行、
 兵たちの強さ、士卒の練度、賞罰の明確さ、である。
 この七つのポイントで相手と自軍を比較して、
 それで勝敗の行方を知ることができる

◆勝ちを知るに五あり
1.戦うべき状況かどうか、判断できる者
2.現場の作戦行動を兵力の大小に応じて適切に工夫できる者
3.組織の上下で同じ思いと欲を共有している者
4.自ら深く考えて準備をし、相手が準備のないまま行動するのを
  待ちかまえている者
5.現場の指揮官たる将の能力が高く、最高責任者である君(経営
  者)は将のたづなをとっていちいちコントロールはしない者

・「軍を患うる」ような言動だけは、経営者は避けなければならない。
 相当の忍耐が必要であろう。その忍耐の程度を語る名言が、
 イノベーションで有名なアメリカの化学メーカー3Mで、
 語り伝えられている。
 “The captain bites his tongue until it bleeds.”

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

孫子に経営を読む

アマゾンで購入する
日本経済新聞出版社から発売された伊丹 敬之の孫子に経営を読む(JAN:9784532319427)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.