高校数学がまるごとわかる の感想

旧版からの間地秀三さんの大ファンです。他の方も書かれていますが、高校時代に数学が出来なかった
自分にとって、数学のルール、解き方、計算とはこういうことだったのかと思い、理解したときはとて
も感動しました。

ちなみに旧版は『高校数学1Aが14時間でマスターできる本』『同数学2』『微分積分』(アスカ出版)です。
(一冊で済ますならこの本ですが、本のサイズなど旧版の方が使いやすいような気がします。)

また、高校数学の全範囲を網羅していないという指摘はその通りです。が、それよりも重要なことは、
「数学そのものが、さっぱり解らない」という状態から、二次関数や三角関数、微分積分などの基礎的な
知識を身につけられるということです。数や式の操作の仕方としては因数分解や展開や恒等式などの知識
を、良問で理解することだと思いますが、その前段階として、この著者の本を足掛かりとして利用する
ことは、きっと役に立つと思います。

旧版ではカバーに「通勤・通学電車の60分で頭の体操」と書かれています。受験用の数学という立場をとって
いなかったことは明らかです。まさに「頭の体操」としてパズルを解く感覚で取り組むことが、数学アレルギー
をなくしてくれることと思います。

高校数学では難しいとされている微分積分を、基礎的なことは理解できた！ということは、きっと感動を
与えてくれると思います。また、受験のために数学が必要な方は、さらにマセマ出版の「初めから始める」
シリーズに進めばよいと思います。