語られざる中国の結末 (PHP新書) の感想

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タイトル語られざる中国の結末 (PHP新書)
発売日販売日未定
製作者宮家邦彦
販売元PHP研究所
JANコード9784569815466
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

中国人が付き合い難いのは彼らが弱いからこそ自分達の文化に逃げ込み、自信がないからこそ自己を正当化し、短期的利益追求、自己中心的言動を繰り返し平気で嘘をつくとの説明はわかりやすい。アヘン戦争から170年を経っても欧米諸国に対して中国の国家像を示しえないことへの劣等感こそが中国の政治停滞の原因であり、開発途上国のメンタリティを持つとの説明は納得が行く。

その背景には、西洋文明からの挑戦に対して1949年の毛沢東による共産主義革命の成功で政治体制の全面変更には成功したものの、1950年代の大躍進、1960年代の文化大革命の失敗、1978年の’ケ小平による改革解放政策も最終回答にはならなかったことがある。
その結果、対先進国劣等感の裏返しである倫理観の真空状態はいまも続き、文革時代は殺るか殺られるか、今は儲けるか騙されるかの二者択一なのは変わらないという。

共産党統治の正当性は中国の統一(台湾やチベット問題)、抗日愛国戦争勝利(歴史問題、尖閣問題)、改革解放による経済発展だが、いまや第三の柱自体が揺らぎ始めたため第一、第二の柱への指導部の依存は高まり、毛沢東、周恩来のようなカリスマを持たない指導部は統治の正当性を維持するために民族主義、愛国主義に依存するようになったとの主張は的を得ているように感じる。

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