文豪の装丁 (NHK美の壺) の感想
参照データ
タイトル | 文豪の装丁 (NHK美の壺) |
発売日 | 販売日未定 |
販売元 | 日本放送出版協会 |
JANコード | 9784140812860 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 本・図書館 » 図書館情報学 |
購入者の感想
美の壺シリーズの本書「文豪の装丁」は、特に明治〜昭和初期に出版された名著の
木版画で彩られた表紙、挿絵、素材、斬新にデザインされた文字組みなどを中心に
製紙術の伝播と洋装、和装本の歴史を含めて装丁の魅力について解説する書になります。
豊富な写真から装丁は独立するものではなく、書の内容との関連と調和があって
はじめて成り立ち、例えば、過激な表現の書を挿絵により受け手側の空気を
和らげることも可能であり、装丁は作品の評価をも変える力を持っているということが
本書から伝わってきます。
夏目漱石をはじめとして、文豪たちが、時として前衛的な実験に試み、また時代を
映し出した装丁は美しく、味わい深いと思えました。
フランスを中心に今尚残る工芸製本技術であるルリユールに、昨今、国際的評価を
受ける日本人作家も増えていることもあるようですが、大量に消費される書と
それとは別の世界に置かれることになった特装本の二極化だけではない道を出版界に
求めてしまいたくなります。
木版画で彩られた表紙、挿絵、素材、斬新にデザインされた文字組みなどを中心に
製紙術の伝播と洋装、和装本の歴史を含めて装丁の魅力について解説する書になります。
豊富な写真から装丁は独立するものではなく、書の内容との関連と調和があって
はじめて成り立ち、例えば、過激な表現の書を挿絵により受け手側の空気を
和らげることも可能であり、装丁は作品の評価をも変える力を持っているということが
本書から伝わってきます。
夏目漱石をはじめとして、文豪たちが、時として前衛的な実験に試み、また時代を
映し出した装丁は美しく、味わい深いと思えました。
フランスを中心に今尚残る工芸製本技術であるルリユールに、昨今、国際的評価を
受ける日本人作家も増えていることもあるようですが、大量に消費される書と
それとは別の世界に置かれることになった特装本の二極化だけではない道を出版界に
求めてしまいたくなります。