蟲師(8) アフタヌーンKC の感想

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参照データ

タイトル蟲師(8) アフタヌーンKC
発売日2012-09-28
製作者漆原友紀
販売元講談社
JANコード登録されていません
カテゴリ »  » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL

購入者の感想

他にこんな漫画読んだことない新しい分野なのにどうしようもなく懐かしく、曖昧なのにこれ以上ないほど完成された世界観を誇る名作「蟲師」。その第八作目。まるで子供がポケモンの存在に心踊るように、さながら深海の未知生物に魅了される学者のように、多種多様な蟲達の不可思議な生態には興味をそそられてしまう。
ってそんな幻想の生物学のような好奇心もいいが、物語が素晴らしいってことを書かなくては。

全五話、どれも暖かく切ない、そして悲しい蟲と人生を共有する人間の運命。ギンコはシビアで真実をきっちりとらえている。最後「泥の草」は重いし、この掲載順は確かに後味は悪い。しかし話の結末は教訓めいているし嫌いな話ではないのが「蟲師」の良いところで。現代っ子に読み聞かせてやりたい。
でも個人的には「冬の底」が好きだ。他の話は大きく括れば人間中心だが、この話はまさに蟲ならではの話。生きることの厳しさ残酷さを見せ付けられるかと思えば、ただただ蟲の存在の大きさを思い知る。飄々としていながらカッコいいギンコもいいが、こんなどこか間の抜けたギンコもまた魅力的だ。
あと独特な絵も好き。この作者が「蟲師」を描いてくれたことに感謝しよう。

一度読んだら「蟲師」の虜。
さらに今巻は亀の魅力にも気付くかもしれませんよ。

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