父が息子に語るマクロ経済学 の感想

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タイトル父が息子に語るマクロ経済学
発売日販売日未定
製作者齊藤 誠
販売元勁草書房
JANコード9784326504008
カテゴリビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済学 » マクロ経済学

購入者の感想

 巷に出回っている「数式を使わず分かりやすい」書籍への対抗心を露わにした本である。経済学をちゃんと説明するためには、「簡単に分かりやすく」ではなく、読者もしっかり考えるべきであるという信念の下、息子に厳しく指導する形で進む。
 最終章では、世間に流布しているデフレ悪玉論について、データ上、物価はほぼ横ばいであり、むしろ交易条件の急激な悪化(エネルギー・資源など輸入財価格が高騰する一方、電気製品など輸出財価格が低迷)による所得流出が日本経済停滞の原因ではないか、との主張を数式とデータの双方を使って、対話形式で説明していく。(息子の設定は、経済専攻ではなく、政治学専攻でありながら、とても優秀である)
 また、世間では上げ潮派と呼ばれる人々が、「国債残高の対GDP比を発散させないためには、(増税ではなく、)金利を上回る名目GDP成長率を達成すればよい(日銀金融緩和でデフレ脱却すればよい)」という主張を展開している、本書の著者は、「そんなに儲かるなら、皆が金を借りて投資することから金利が上昇するので、そのような状況は持続しないのではないか。」とも述べている。
 単に数式を並べるだけでなく、モデルの前提条件と、数式の意味を考えることが重要だ。反論書が出るなら読んでみたい。

マクロ経済「学」への導入です。
「マクロ経済」への入門ではないので、本書を読んでも経済がわかるようにはなりません。
学問としてのマクロ経済「学」に興味があるかた向けです。

導入の道筋は通常のテキストと違います。
IS−LMも出てきません(最近はそういう授業が増えているのでしょうか?)
その種の授業を受ける学生たちには良い手引書になると思います。

国民経済計算の説明など、なるほどと感じたところがたくさんあります。
対数の使い方の解説なども興味深く読ませていただきました。
ただ、著者とともに登っていく先は、くどいようですが、経済「学」の世界なので
学者を目指すわけではない社会人読者層にはピンとこないかもしれません。

本書と同時期に出版された神取「ミクロ経済学の力」と比べると、
同書はしっかりした教科書であり学習の王道を意識しているのに対し、
本書は著者の問題意識を前面に立てたオルタナティブの導入書といえます。

いずれはこうした方向性が標準的なテキストになっていくのでしょうか。

現在の経済情勢はめまぐるしく、理解出来ないkとも多々あります。
もう一度、基礎をきちんと勉強するつまりで購入しました。時間がかかりますが
丁寧に、じっくりと勉強するつもりです。

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