伊福部昭の自画像 [DVD] の感想

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参照データ

タイトル伊福部昭の自画像 [DVD]
発売日2014-11-19
出演伊福部昭
販売元ユニバーサル ミュージック
JANコード4988005855855
Disc 1 :シンフォニア・ラプカーラ (1979年改訂版)
<伊福部昭のモチーフによる讃> ゴジラの主題によせるバラード
交響ファンタジー「ゴジラvsキングギドラ」
バレエ音楽 日本の太鼓<ジャコモコ・ジャンゴ> (1984年改訂版)
<伊福部昭のモチーフによる讃> Hommage a A.I.
カテゴリジャンル別 » ミュージック » クラシック » 交響曲・管弦楽曲

購入者の感想

 伊福部御大の唯一のコンサート指揮の映像が見られると云うので購入してみたが、実際に伊福部自ら指揮するのは『バレエ音楽 日本の太鼓<ジャコモコ・ジャンコ> 』(1984年改訂版)のみで、実質30分も無い。まぁあのお齢であれだけキレの良い堂々たる爆演を聴かせてくれるのだから、あれで十分も考えるファンは多いだろうけれども、その辺はまぁ実際に観て頂くしか無い。

 全体としては91年の伊福部昭喜寿を祝うコンサートを収録したものが中心で、前後に伊福部の自室でのインタビュー映像を挟む形で演奏が進行する。最初の3曲は石井眞木が、最後の1曲は黛敏郎が振っている。当初山田一雄が振る予定だったのが準備中に亡くなったしまっとのことで、それはそれで実に惜しい。芥川作曲の『<伊福部昭のモチーフによる讃>より ゴジラの主題によせるバラード』と黛作曲の『<伊福部昭のモチーフによる讃>より Hommage a A.I.』は極く短い作品で、正直お遊び程度のものなのだが、それぞれ違った味付けの伊福部サウンドが一寸だけ聴けるのは楽しい。前者は芥川の交響作品としては遺作になるらしい。イベント性の高い要素として、『ジャコモコ・ジャンコ』では伊福部の教え子の作曲家8人が太鼓を叩き、同じメンバーが『<伊福部昭のモチーフによる讃>より Hommage a A.I.』では歌の部分を担当して盛大に外しまくっている。曲目リストを見ると『交響ファンタジー「ゴジラvsキングギドラ」』のIIとVが入っていないのだが、一応音は収録されてはいる。但しその間インタビュー映像が重ねられてしまっているので、音だけ楽しみたい人はCDを買えと云うことなのだろう。それとも単に尺の関係だろうか。

伝説となっている作曲者自身による「日本の太鼓」の指揮は必見、必聴。今聴くことができる「日本の太鼓」の演奏のうち、もっとも迫力がある。
残念なのは、「ゴジラvsキングギドラ」の演奏を分断するようなかたちでインタビューが入ってしまうこと。一気にきかせてほしいところだが、そのせいで萎えてしまう。貴重なインタビュー映像ではあるが、挿入する位置をもう少し考えてほしかった。そのため星は五つではなく四つ。

 作曲家・伊福部昭さんの喜寿記念コンサートの様子を中心にインタビューなどで構成されている。
レーザーディスクとして発売されていたがすでに絶版。またレーザーディスクのハードウエア自体がすでに製造打ち切りされて久しく、仮にソフトを入手できても見ることができない、という状態であった。今年生誕百周年ということでほぼ四半世紀ぶりに改めて世に出る形となったことは実に喜ばしい。
 またこのDVDの監督が実相寺昭雄氏であることも見逃せない点である。同氏はクラッシク音楽に対する造詣も深いことでも知られている。氏の音楽にまつわるエッセイを集めた「チェレスタは星のまたたき」によると、既に学生時代から伊福部昭さんの音楽に傾倒していたことが記されていて、その先見の明には改めて驚かされる。今日の伊福部昭をめぐる賛辞しか知らない方たちには信じられないことかもしれないが、かつては映画の劇伴音楽を手がける現代音楽作曲家の評価は相当低かった。1970年代の終わりになって日本の映画音楽を作曲家別に収録したレコードを企画した際も伊福部門下の芥川也寸志や黛敏郎よりはるかに一般的知名度が低かった伊福部昭作品集は売れることを期待は全くされていなかった。ところが発売するやいなや日本映画音楽のレコードとしては驚異的な売上枚数となって、やっと伊福部昭さんの名が一般に知られるようになってきた、と

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