膠原病診療ノート―症例の分析・文献の考察・実践への手引き の感想
参照データ
タイトル | 膠原病診療ノート―症例の分析・文献の考察・実践への手引き |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 三森 明夫 |
販売元 | 日本医事新報社 |
JANコード | 9784784953448 |
カテゴリ | ジャンル別 » 医学・薬学・看護学・歯科学 » 臨床内科 » 膠原病・リウマチ |
購入者の感想
膠原病は実に多彩で多科に渡る臨床症状を有している割には、多くの臨床家が苦手意識をお持ちの事と思います。また、60歳以上における不明熱は感染症か悪性腫瘍に二分される一方で、それよりも若年層では膠原病を無視する事はできないのが実情です。
本書は、自験例なども挙げ、この手の成書としては比較的明瞭かつ具体的に説明されています。最大の魅力は、膠原病には欠かせないステロイドの使い方に大きく章を割いていることかもしれません。これは実地において極めて重宝です。実際、大抵の本では「開始量どれどれ、以後漸減し何mgで維持」としか書いていませんが、本書ではその漸減の方法にとどまらず、漸減中の再燃や感染合併時の対処法などがきちんと解説されています。何よりも、私も医局の先輩に経験論的にしか教わらなかった「ステロイドの内服から点滴への変更時の奥義」まで記載されているのには、一種感動さえ覚えました。
また、CRPや赤沈などの重要なパラメーターの経過における変化の意義と判断についても詳細に説明されており、そういった意味では、専門施設から寛解後のfollow upを依頼された先生などにも大変役立つと思われます。
また、私のように大学を離れて「野に下り(?)」しがない一般内科として診療しているにもかかわらず、日々「膠原病っぽいんですけど・・・。」と難問を持ち込まれる「半端者」には、昔の知識の整理と新たな知見を確認するのに最適です。
残念なのは写真が少なく、また白黒である点(膠原病では皮膚病変も重要ですから)とMMP-3についての記載がないことくらいでしょうか。
本書は、自験例なども挙げ、この手の成書としては比較的明瞭かつ具体的に説明されています。最大の魅力は、膠原病には欠かせないステロイドの使い方に大きく章を割いていることかもしれません。これは実地において極めて重宝です。実際、大抵の本では「開始量どれどれ、以後漸減し何mgで維持」としか書いていませんが、本書ではその漸減の方法にとどまらず、漸減中の再燃や感染合併時の対処法などがきちんと解説されています。何よりも、私も医局の先輩に経験論的にしか教わらなかった「ステロイドの内服から点滴への変更時の奥義」まで記載されているのには、一種感動さえ覚えました。
また、CRPや赤沈などの重要なパラメーターの経過における変化の意義と判断についても詳細に説明されており、そういった意味では、専門施設から寛解後のfollow upを依頼された先生などにも大変役立つと思われます。
また、私のように大学を離れて「野に下り(?)」しがない一般内科として診療しているにもかかわらず、日々「膠原病っぽいんですけど・・・。」と難問を持ち込まれる「半端者」には、昔の知識の整理と新たな知見を確認するのに最適です。
残念なのは写真が少なく、また白黒である点(膠原病では皮膚病変も重要ですから)とMMP-3についての記載がないことくらいでしょうか。