宇宙が始まる前には何があったのか? の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル宇宙が始まる前には何があったのか?
発売日販売日未定
製作者ローレンス クラウス
販売元文藝春秋
JANコード9784163768700
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 宇宙学・天文学 » 一般

購入者の感想

「宇宙創成」、「フェルマーの最終定理」、「暗号解読」などで非常にわかりやすい科学ノンフィクションを提供しているのが、大御所サイモン・シン。その分かりやすさはサイモン・シンの語り口にあるのは確かであるが、忘れてはならないのが、翻訳者の青木薫氏の力量である。その青木氏が満を持して出した宇宙論動向に関する自作ノンフィクション「宇宙はなぜこのような宇宙なのか」がまた非常にわかりやすく、青木氏なら間違いなし!と改めて思った。その勢いで、青木氏の翻訳でり、かつ前出の「宇宙はなぜ・・」にも登場する本書を読みだしたのだが・・。これが実に分かりにくいのである。ローレンス・クラウスの語り口が、素人でもわからせてやる式の過度の比喩の多用や、前面にわたり神学との論争に力が入ったりで、実に分かりにくい。翻訳の青木氏をもってしても、実に読みにくい一冊であった。ローレンスの宇宙感自体は科学的に面白そうなのだが、その面白さが下手な文章で、達人青木氏をもってしても料理しきれなかったということでしょうね。

最新の天文学や素粒子論の知識がない人には分かりにくい本です。いや、何の説明もなく専門用語が出てくるなど、不親切な本といっていいかもしれません。

それでも読みたいという人は、まずサイモン・シン著の「宇宙創成」 (新潮文庫、訳者はこの本と同じですね)を一読することをお勧めします。「宇宙創成」 を読み終えたあとなら、この本の半分くらいまでは理解できます。

年末恒例のオーディオ製品のベストバイ本を求めて近所の書店を訪れ、ふと書棚をみていて、何故か目をとらえたのがこの本。「宇宙が始まる前には何があったのか?」。宇宙、生命、精神、数学などの科学教養読み物には前々から関心はありましたが、普通は、それを探しに行って買うというパターンですが、これは、衝動買でした。タイトルとともに前書きを読んでみて、単にインフレーション宇宙の話ではなく、神学、哲学などの形而上学的思考と科学的アプローチ、考え方の差に触れていたからです。
他事もあり、読了に20日間ほどかかりました。一気に読めば、数日もかからないでしょう。まず、日本語が大変こなれています。翻訳ものということを全く意識させません。数式も、相対論のE=mc2乗という有名なものを示しただけで象徴的なものとしてしか出てこないので、その方面には無知識の私には好都合でした。ただ、文章は簡単でも内容は微妙かつ頭がしびれます。

結論的に言うと著者の謂わんとするところは、前書きと「はじめに」、エピローグ、そして友人のリチャード・ドーキンスによるあとがきにあります。無についての捉え方が言葉を変えて述べられています。それらの理解を助けるためのものとして各章で、平坦な宇宙、ビッグバン、インフレーション、マルチユニバース、素粒子物理などが平易な事例を使いつつ紹介されます。関係者の伝記的な話も挿まれていました。
また、各章の頭には、先達の名言もありメタファーとして洒落ています。私の好きなのは、第1章のそれ「どんな旅にも必ず『始まりの謎』が付き添っている。そもそも旅人は、いかにしてその出発点にたどり着いたのか?」ルイズ・ボーガン。
宇宙や銀河、そして地球、人間が存在することの『目的』を前提とするのではなく、Whyではなく、Howを探究する科学の底力を示した良書と思います。たまには通俗小説でなく、こういう科学啓蒙書を読んでみたいなと思う人にお勧めです。0

年末恒例のオーディオ製品のベストバイ本を求めて近所の書店を訪れ、ふと書棚をみていて、何故か目をとらえたのがこの本。「宇宙が始まる前には何があったのか?」。宇宙、生命、精神、数学などの科学教養読み物には前々から関心はありましたが、普通は、それを探しに行って買うというパターンですが、これは、衝動買でした。タイトルとともに前書きを読んでみて、単にインフレーション宇宙の話ではなく、神学、哲学などの形而上学的思考と科学的アプローチ、考え方の差に触れていたからです。

他事もあり、読了に20日間ほどかかりました。一気に読めば、数日もかからないでしょう。まず、日本語が大変こなれています。翻訳ものということを全く意識させません。数式も、相対論のE=mc2乗という有名なものを示しただけで象徴的なものとしてしか出てこないので、その方面には無知識の私には好都合でした。ただ、文章は簡単でも内容は微妙かつ頭がしびれます。

結論的に言うと著者の謂わんとするところは、前書きと「はじめに」、エピローグ、そして友人のリチャード・ドーキンスによるあとがきにあります。無についての捉え方が言葉を変えて述べられています。それらの理解を助けるためのものとして各章で、平坦な宇宙、ビッグバン、インフレーション、マルチユニバース、素粒子物理などが平易な事例を使いつつ紹介されます。関係者の伝記的な話も挿まれていました。
また、各章の頭には、先達の名言もありメタファーとして洒落ています。私の好きなのは、第1章のそれ「どんな旅にも必ず『始まりの謎』が付き添っている。そもそも旅人は、いかにしてその出発点にたどり着いたのか?」ルイズ・ボーガン。

宇宙や銀河、そして地球、人間が存在することの『目的』を前提とするのではなく、Whyではなく、Howを探究する科学の底力を示した良書と思います。たまには通俗小説でなく、こういう科学啓蒙書を読んでみたいなと思う人にお勧めです。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

宇宙が始まる前には何があったのか?

アマゾンで購入する
文藝春秋から発売されたローレンス クラウスの宇宙が始まる前には何があったのか?(JAN:9784163768700)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.