英雄伝説 閃の軌跡 (限定ドラマCD同梱版) の感想

※サンプル画像 クリックで拡大します

ようやく一周目クリアしたのでレビューします。

私は空の軌跡から入り、そこから零、碧といった軌跡シリーズを毎回楽しくやってきましたが、今回もいつものファルコムで安心してプレイできた反面、発売前からの不安も的中した感じでした。

ストーリーや戦闘は変わらぬ面白さが残ってて良かったです。章ごとに盛り上げるところは盛り上げ、そこにファルコムサウンドが興奮度を上げ、ボスとの戦闘でも終盤でもやっかいな奴がいたりして良かった。

ただ、良かったのはその空の軌跡から受け継いでいる要素。新しくなったところはイマイチで、特に今回初のCGとなりましたが、技術力の低さが浮き彫りになったように思います。ロード時間は許容範囲内ですが、イベント中に画面がカクついたり、フィールドにいる敵シンボルの当たり判定や見えない壁が大きすぎてあまり気持ちの良いことではありませんでした。

また演出も誉められたものではないでしょう。文化祭のステージは個人的に見てても動きが固いので、技術力云々よりもそれを隠す誤魔化し方は見つけられなかったのかなと思いました。

そして特にがっかりしたのは公園での殺陣(タテ)イベントです。碧まではちっちゃい人形キャラが縦横無尽に動き回っていたのが、通常戦闘のモーションをまんま使うとはどういうこと？いや、以前の軌跡もモーションはまんま使っていましたが、イベントらしく鍔迫り合いや防御もしくは回避といった演出はあったのに、私たちがやっている戦闘と同じことさせてどうするの？といった感じでした。

そして一番の不満はストーリーの最後の引き。空の軌跡FCも続編を意識した引きでしたが、とても綺麗な引きでした。だから話は終わってないのに感動しました。またそのときは一つの事件が解決したために物語としてのまとまりもありました。しかし、今回はただのぶつ切り。主人公が何か決意表明等のアクションを起こすことなく、解決もせず幕を閉じました。私の中ではタチの悪い引きです。

Amazonで購入(詳細)

学園モノには興味がありませんが、空の軌跡がここ10年で一番ハマったシリーズなので即購入しました。
（据え置きハード派なので零と碧はPS3が出るまで待っています）

散々言われているシステム面での不備は、決して大手ではないファルコムという会社を思えばまだギリギリ
なんとか我慢できます。（もちろん信者補正です）
しかし物語をしっかりと見せるのが最大の売りのはずなのに、主人公の一番大事なエピソードをカットして
ドラマCDにし、限定版の特典としたのは正気を疑う行為です。
通常版を購入した人は欠落品をフルプライスで購入させられたということでしょうか。
またファンは続編ありきなのを最初から分かっていますが、新規購入者からすると不親切です。
いい加減、前編であることを明記するとか、最初からナンバリングするとかの措置ができないわけもないでしょう。
（もっとも、それをすると売り上げに響くのでやりたくないという事情があるんでしょうが・・・）
シナリオ構成も、点で見れば面白いのですが、それを線で繋ぐと散漫な印象がぬぐえません。

さすがと言えるのはNPCにも性格や物語を作る細やかさです。軌跡シリーズの楽しさは今作でも損なわれていません。
（ただ空の軌跡に比べると名前のないNPCが増えた印象があります）

面白かったけど、残念でした。
エンディングへの展開はさすがにファンでも許容できそうにありません。
気になるけど購入するか迷う、という方は完結するまで待ったほうがいいでしょう。