K の感想

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参照データ

タイトルK
発売日販売日未定
製作者大屋 夏南
販売元ぶんか社
JANコード9784821143870
カテゴリ » ジャンル別 » 暮らし・健康・子育て » ファッション

購入者の感想

夫が妻を亡くした後の追憶の本は、たくさんあるのだが、この本は、やや趣が違う。
本ともだちと言う存在がいたら、「この本読んでどう思った?」と聞いてみたくなる本がたまにある。三木卓著「Kケイ」が、そんな一冊だ。
夫婦と言うのは、謎が多いものだが、この夫婦の不可解さも半端ではない。
相性が悪かったという一言で片づけてしまえば簡単なのだが、著者は、そんな単純に言い切りたくはないのである。
なぜ合わなかったのか?それを、小説家ならではの人間観察力で読み説いたのがこの本だと言える。
二人は、詩人という共通項を持つ。しかし、夫は、“結婚とは、日々に深まってくる相手への幻滅に耐え続けることだ”と言い切るほど、溝が深い。根底にあるのは、どうやら育った環境の違いのようだ。
夫は、満州から引揚げていいた母子家庭で育ったが、妻は、八戸の大きな商店で裕福に育った。家には、女中さんもいたから家事などしたことがない。夫は、母親が働いていたので、兄と家事を分担してきたから家事をするのはごく当たり前の日常なのだから、そこからして違う。
もちろん金銭感覚も呆然とするほど違うのだが、何より夫が戸惑ったのは、妻が、「身内とだって同じ部屋で暮らせないのに、結婚なんてできるはずがない」と自分で言ってしまうほどの結婚不適応症だったことだろう。
30代半ばで夫が、小説を書き始めた時、妻はよそに家を借りてきて、なかば強引に夫を家から出してしまう。夫の方も、小説を書くには、その方が都合がいいこともあり、夫婦の別居生活は、妻が手遅れのガンを発病するまで30年ほども続くのだ。
不思議なのは、夫が妻からの拒絶を静かに受け入れてしまうことだ。
これが、男尊女卑の亭主関白の夫だったら、こうはいかない。
夫は、静かに受け入れただけでなく、原稿料は必ず妻に渡すなど、夫として父親としての責任をしっかり果たしているのだ。それにもかかわらず、妻は「あなたには家に帰ってきてほしくないの」などと言うものだから、妻や娘と会うのは、大晦日の夜だけ。この日だけは、妻がたくさん料理を作って紅白歌合戦を見ながら家族3人で過ごすのだ。

 なんという小説なのか。私は最初、布団の中で読み出したら本を閉じられず、明け方まで読んでしまい、すっかり寝不足になった。ひと月たって、またお茶を飲みながら読みたくなり、ページを繰り出したら、初読とは微妙に感想が違い、ここに満ちているやさしい光はいったい何なのかと思いつつ、とうとう最後まで座りっぱなし。ふしぎな魔力のある小説である。
 妻との出会いから死までの、齟齬の多い夫婦の歴史を描いた私小説にはちがいないが、従来の「私小説」の概念はきれいさっぱりくつがえされる。軽妙でユーモラスなタッチの小説である。「ばけたらふうせん」を始め、名品童話を生み続けてきた作者ならではの、ひらがな主体の平易な文体である。それは、手触りのよさをこえて、砂浜や青畳や板の間を、夏に素足で歩くときの踏み心地、あしうらの気持ちよさを思わせる。さらさら、すんなりして、ほわーんとあたたかいやまとことばなのである。しかし、その土踏まずをくすぐるそよ風のような文章とは対照的に、半世紀の夫婦の実録風に語られる内容ときたら、おどろくほど厳しく寂しいものなのだ。平穏な夫婦として過ごした時間はごくわずか。同じ屋根の下に暮らしたのも、知り合って十年ほどの間。あとは別居生活が続く。しかも、作者はただ一生懸命文章を書いて書いて書きまくって、妻子へまるごと送金する。まるでこれじゃ貢男さんだよ。よく離婚しないな、と半ばあきれつつ、作者に同情を感じつつ読みだすと、失礼かもしれないが、面白くて途中でやめられない。
 自己愛の強い妻を、なぜか深い所でゆるし愛している一人の男の心情に、思わず引き寄せられてしまうのだろう。「Kは自分勝手でわがままで、心がせまくて、他人をおそれることはなはだしく、内に対しては横暴なやつだった。そんなやつのために、なんで泣いてやらなくてはならないのか。おまえはどうかしている」と書きつつ、妻の癌の再発手術の晩、大泣きする作者。

最近、沢山メディアに出て来ているハーフモデル・ハーフタレント。その中でも1番好きなのが夏南ちゃんです。

セクシー・ボーイッシュと可愛さを兼ね備えていて、ちゃんと周りに敬語使えたりとか細かいですけど、そういう性格も素敵だなと思います。

ずっと楽しみにしていたライフスタイルブック。ページ数も多く、1ページ1ページの細かい所まで夏南ちゃんの魅力がいっぱい詰まった一冊になっていました。大満足です。

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