ジェンダー論をつかむ (テキストブックス[つかむ]) の感想

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参照データ

タイトルジェンダー論をつかむ (テキストブックス[つかむ])
発売日販売日未定
製作者千田 有紀
販売元有斐閣
JANコード9784641177161
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 女性学 » ジェンダー

購入者の感想

専門的にジェンダー論を学んだ人ではなくとも、読めると思います。

構成は大きく8つの章から成り、各章ごとに2から4のユニット(全部で25のユニット)です。

それぞれのユニットのページ数は8ページほどです。

まず、「性別」を「ジェンダー」という視点からとらえなおすということで
「ジェンダーとはなんぞや」という「ジェンダー定義」からはじまります。(第1章)
そしてジェンダーと家族(第2章)、労働(第3章)、教育(第4章)
日常生活(第5章)、国家(第6章)、身体(第7章)、フェミニズム(第8章)
というさまざまな領域を「ジェンダー」で読み解き、分析・検討していきます。

このように書くと、難しい内容のように思われがちですが、
この本の内容は平易で読みやすいです。

自分の中に「ジェンダー」という社会・世界を読み解くためのひとつの道具・ものさしを
得ることで、そのジェンダーを使った見方で社会や世界の構造を理解できるようになると思います。

個人的に興味深かったのは第4章の教育とジェンダー、
第5章の日常生活とジェンダー、第6章の国家とジェンダー
でした。

第4章
近代社会における学校教育の理念は、その人の持って生まれた属性(性別等)の違いにかかわらず
あらゆる人びとに平等な教育を施すことにあったはずなのに、戦前は男女別学で教育内容も異なり、戦後も男女で技術家庭科を別個に教えると
いうことが1992年まで公的に認められてきた矛盾。

男女で教育内容を同じにしてもなお、「かくれたカリキュラム」により社会全体のジェンダー構造が伝達され再生産され、結果の平等が達成されにくいということ。

学校において使われる教科書、男女別の制服、学校教員の配置、教師と生徒のやりとり、生徒同士のやりとりなどを通じて、
次世代へ、教える側の世代の持つ不平等やステレオタイプの伝達が行われてしまうこと、が「かくれたカリキュラム」にあたるということ。

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