関数とはなんだろう―三角関数から複素関数・超関数まで (ブルーバックス) の感想

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タイトル関数とはなんだろう―三角関数から複素関数・超関数まで (ブルーバックス)
発売日販売日未定
製作者山根 英司
販売元講談社
JANコード9784062576062
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 数学 » 微積分・解析

購入者の感想

数学における「関数」の概念を高校生から大学初級生に噛み砕いて教えるような本になっています。数学がどのように実生活に使われているかという事例や数学者の逸話に時折触れるなどの工夫が見られます。(例:AM/FM通信、懸垂線、年代測定(フェルメールの贋作事件)、など) オイラー公式(e^(ix)=cos(x)+i sin(x))も勿論登場します。
【主要目次】第1章 三角関数がわかる、第2章 指数関数がわかる、第3章 対数関数がわかる、第4章 複素関数がわかる、第5章 汎関数がわかる、第6章 超関数がわかる、第7章 無限がわかる

第1章〜第3章くらいまでは高校生なら理解しておくべき内容でしょう。第4章から難易度が大学初級レベルに一気に上がりますが、このような内容に初めて触れる人は全てが腑に落ちなくても良いでしょう。(オイラーの公式が理解できることで良しとしましょう) 実際、本書の後半は説明が尻切れトンボ気味な処も少しありますので、本書の説明で全てが分かる訳でもないと思います。例えば、複素積分に関する説明はKnow-howにはなっていますがKnow-whyまでは説明できていません。別の本 (「虚数の話」(ナーイン))で補うと良いでしょう。あと、汎関数や超関数の章も初心者にはキツイかも。(せめて" 汎関数微分"の概念に触れて欲しかった) せっかく"最速降下線"の話に触れたのですから、寺院の屋根の形状との偶然の一致(→雨水を流す工夫)という小ネタも挿入して欲しかった処です。

本書のような数学入門書をお求めの読者は、まず始めに「数学入門」(遠山啓)をジックリ取り組めば良いのではないかと思います。本書では触れられてなかった話題(e=lim(1+1/n)^n (n→∞)の意味(連続的複利法)や、自然対数の微分は1/xとなる理由)について説明があります。逸話も楽しく読めますし、オススメです。

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