一夜官女 (中公文庫) の感想
参照データ
タイトル | 一夜官女 (中公文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 司馬 遼太郎 |
販売元 | 中央公論社 |
JANコード | 9784122023116 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 |
購入者の感想
戦国時代の名高い武将達の群像劇。
司馬作品らしく女性視点から描いたものもありますが、女性がほとんど出てこない作品もあります。
あとがきに、この6つはどれも気楽に書いた、気サクな連中に出てもらったと司馬先生が書いている通り、登場人物は皆人間臭く、司馬先生の持ち味がよく出ています。
一夜官女
これから読む方のために内容には触れませんが、非常に構成が上手いなと思いました。
雨おんな
これはいまひとつでした。
女は遊べ物語
タイトルの通り「スイーツ(笑)」なお話しです。遊び好きの妻と、妻の浪費に悩む下っ端武将の物語。
戦国なのに現代的です。
織田家の史実の武将をモデルにしているのが戦国ファンには嬉しいですね。
実際の戦国時代の家庭生活もこんな感じだったのかなとも想像します。
京の剣客
吉岡一門と宮本武蔵にまつわる剣客のお話。女っ気はありません。
他の宮本武蔵作品に異論を唱えるアンチテーゼ的な内容で、興味深いです。
剣術家だけでなく司馬作品によく出てくるあの武将も登場させて、剣術に長けているだけでは成り上がれない戦国の世で、なぜあえて剣の腕を磨くのか?というジレンマも描いています。
伊賀の四鬼
他の忍者もの短編集にも収録されているので、既読でした…この本に入れなくても良かったのでは。
侍大将の胸毛
天下に名高い「槍の勘兵衛」こと渡辺了のお話です。戦国ファンとしてこれ目当てで本書を買いました。
構成としては、今はぐうたら生活を送っているが、かつては戦場で敵無しの猛将だった男を、女の主人公が女性視点から描写するといった、司馬作品にとても多いパターンです。
また、司馬先生おきまりの、戦国の世が終焉して槍働きをする居場所がなくなった「いくさ人」の悲哀も存分に描かれています。
このパターンは司馬作品では本当に多く、本編はその中では主役の女性との不倫臭い描写がメロドラマっぽい感じで、作品としては完成度は高く無いかなとも思います。
司馬作品らしく女性視点から描いたものもありますが、女性がほとんど出てこない作品もあります。
あとがきに、この6つはどれも気楽に書いた、気サクな連中に出てもらったと司馬先生が書いている通り、登場人物は皆人間臭く、司馬先生の持ち味がよく出ています。
一夜官女
これから読む方のために内容には触れませんが、非常に構成が上手いなと思いました。
雨おんな
これはいまひとつでした。
女は遊べ物語
タイトルの通り「スイーツ(笑)」なお話しです。遊び好きの妻と、妻の浪費に悩む下っ端武将の物語。
戦国なのに現代的です。
織田家の史実の武将をモデルにしているのが戦国ファンには嬉しいですね。
実際の戦国時代の家庭生活もこんな感じだったのかなとも想像します。
京の剣客
吉岡一門と宮本武蔵にまつわる剣客のお話。女っ気はありません。
他の宮本武蔵作品に異論を唱えるアンチテーゼ的な内容で、興味深いです。
剣術家だけでなく司馬作品によく出てくるあの武将も登場させて、剣術に長けているだけでは成り上がれない戦国の世で、なぜあえて剣の腕を磨くのか?というジレンマも描いています。
伊賀の四鬼
他の忍者もの短編集にも収録されているので、既読でした…この本に入れなくても良かったのでは。
侍大将の胸毛
天下に名高い「槍の勘兵衛」こと渡辺了のお話です。戦国ファンとしてこれ目当てで本書を買いました。
構成としては、今はぐうたら生活を送っているが、かつては戦場で敵無しの猛将だった男を、女の主人公が女性視点から描写するといった、司馬作品にとても多いパターンです。
また、司馬先生おきまりの、戦国の世が終焉して槍働きをする居場所がなくなった「いくさ人」の悲哀も存分に描かれています。
このパターンは司馬作品では本当に多く、本編はその中では主役の女性との不倫臭い描写がメロドラマっぽい感じで、作品としては完成度は高く無いかなとも思います。
最近は、短編など手軽に読めるものを好んで読みます。
長いと、気合も必要だし、少し面倒になってきていて・・・。
司馬遼太郎は、長編のイメージが強いですが、短編もすばらしい。
僕が感じるこの作家の最大の魅力は、竹を割ったかのような快活な文体だと思います。
読んでいて、爽快感があり、大好きです。
この短編集でも、それを存分に味わうことができます。
伊賀の忍者の短編が、かっこよかったです。
歴史に埋もれた、影の功労者・・・。
男はやっぱり、こういうのが好きなんです。
長いと、気合も必要だし、少し面倒になってきていて・・・。
司馬遼太郎は、長編のイメージが強いですが、短編もすばらしい。
僕が感じるこの作家の最大の魅力は、竹を割ったかのような快活な文体だと思います。
読んでいて、爽快感があり、大好きです。
この短編集でも、それを存分に味わうことができます。
伊賀の忍者の短編が、かっこよかったです。
歴史に埋もれた、影の功労者・・・。
男はやっぱり、こういうのが好きなんです。