「気」で観る人体-経絡とツボのネットワーク (講談社現代新書) の感想

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参照データ

タイトル「気」で観る人体-経絡とツボのネットワーク (講談社現代新書)
発売日販売日未定
製作者池上 正治
販売元講談社
JANコード9784061491267
カテゴリ » ジャンル別 » 医学・薬学・看護学・歯科学 » 伝統医学・東洋医学

購入者の感想

 経絡に興味があって調べている。本書で4冊目。
 著者は鍼灸の臨床家ではなく中国語文献の翻訳家である。が、中医学の古典や現代中医学の文献を翻訳するなかで、陰陽は五行など中医学の思想に詳しくなったようだ。
 本書では、基本の12経絡すなわち肺径、大腸径、胃系、脾径、心径、小腸径、膀胱径、腎径、心包径、三焦径、胆径、肝径を気がどのようにめぐっていくかを、『素問』『霊枢』などの古典にのっとって順番に解説していく。またこれらの経絡の意味が現代の医学的知見にどのように対応しているのかについても詳細な考察を試みていて、単なる古典の解説に終わっていないのがよい。
 本書は人体における気の流れ、経絡の古典的意味あいを解説したもので、病気を治すための具体的な経穴(=ツボ)を示したものではないから、これを読んでもツボを押したり灸をすえられるわけではない。が、いったん臨床を離れて、中医学の思想に触れてみるには良い本だと思う。気も経絡も目に見えないだけに非科学的な迷信もしくはオカルト扱いされやすいが、現代医学を越える知見も古典には含まれるようだ。人間の体はまだもってわからないことだらけだが、気と経絡は人体(を含む森羅万象)を統一的に理解しようとする枠組み=思想のひとつとして、現代にも有効なのだと感じた。
 それにしても経絡の理論は難解である。まだまだ勉強が足りない。

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