ミッドナイト・ガイズ [DVD] の感想

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コンパクトにまとまり、展開よく、これって大作ではないけど、快作というものでしょう。
見終わって決してあなどれないし、嫌いになれないし、愛しい気持ちにすらなる作品であります。

主役三人がまずいいですね。アランアーキンも久々に見たけど、パチーノ、ウォーケンさんが当然ウマいんですけど
なんかな、かすれた滋味といいますかよいのです。
とくにこのウォーケンはいいな。昭和任侠伝の池部良さんのような地味に抑えた感じがたまらんよ。
またなにが優れているかって、主軸のお話のなかに脱線する要素、つまり「遊び」がはいっているところだな。
たけし監督の傑作「ソナチネ」のような、また桂枝雀師匠曰くの「緊張と緩和」がうまくはいっているんです。
すてき。これへたな役者がやったら全然つまらないと思う訳です。

「テッド」のような雷兄弟の絆で結ばれたおじちゃんたちの悟りを越えた余裕のアクション！を
見よ！

こういう後味のよい粋な作品は貴重です。
特に家族でみて「よい友達をつくりなさい」と子供の教育にも一部をのぞき、良い事です。　

本作の中身に期待してはいけない。こんなことを書くと色んな人から怒られてしまいそうだが、アル・パチーノ、アラン・アーキン、クリストファー・ウォーケンという3人のオスカー俳優が顔を揃えているだけで満足すべきである。実際、本作は興行的にも批評的にも成功したとは言い難い。しかし、そんなことは本作を観ようと決めた観客には関係無いことだろう。本作の一番の売りは3大俳優の共演なのだから。

28年の刑期を終えて出所したギャングのヴァルは、かつての仕事仲間であるドクと久々の再開の喜びを噛み締めていた。一方、ドクは組織のボスから、翌朝の10時までにヴァルを始末するよう命じられていた。そしてドクは悩んだ揚げ句、その事をヴァルに打ち明けてしまう。その後、彼らは車を盗み出し、3人目の仲間であるハーシュを誘ったが…。

かつての大スター、アル・パチーノ。「ゴッドファーザー」を始めとして、数多くの傑作に出演してきた彼だが、今ではこんな映画にまで出るようになってしまった(まあ、それ以前にも「88ミニッツ」や「ボーダー」などのミレニアム・フィルムズ製作作品に出演してしまっているが)。一方のクリストファー・ウォーケンであるが、こちらはマイケル・ケイン同様、仕事を選ばない主義なので不思議は無い。アラン・アーキンは何を思って本作への出演を決めたのだろうか? やっぱり単純にギャラのためだろうか?

それにしても、いくらオスカー俳優だからと言ったって、既に70の坂を越した3人のジジイに(←失礼)それほどの訴求力があると製作サイドは本気で考えたのだろうか? それはそれで凄いと思うが。しかし、本作のような映画もあっていいのかもしれない。商業映画のあり方としては明らかに間違っているが、「お好きな方には堪らない」作品があっても。でも、本作が彼らの遺作にならないでほしいなぁ(苦笑)