悪の法則 [DVD] の感想

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参照データ

タイトル悪の法則 [DVD]
発売日2014-04-02
監督リドリー・スコット
出演マイケル・ファスベンダー
販売元20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
JANコード4988142984227
カテゴリジャンル別 » 外国映画 » アクション » 犯罪・ギャング

購入者の感想

(クソミソにレビューされているので逆に褒めてみます。ネタバレ有)

とても奥深い映画だと思う。この映画、原題の「COUNSELOR (弁護士)」というタイトルに大きな意味がある。
おそらくこの弁護士は、その暮らしぶりから見ても相当なやり手で優秀な部類なのだろう。つまり、白いものでも黒いものと陪審員を説得できる能力、まったく意味のない事象にも抜群の根拠を見いだせる技術を有した人間なのである。
今回、持ち前の頭脳を活かして麻薬売買に関わってみたものの友人の情婦に嵌められ、地位や名誉、果ては最愛の恋人まで失う羽目になってしまう。要領のよい弁護士先生とは思えないほどの失態ぶりである。

なぜこうなったのか。答えは随所にちりばめられているが極めつきは、本作の黒幕であるマルキナの存在である。
マルキナが弁護士の恋人ローラとプールサイドにいるシーンを思い出していただきたい。
弁護士先生からプロポーズされ、得意の絶頂にあるローラが見せたダイヤの指輪をしげしげと眺めるマルキナは、ダイヤのカラット、ランク、瑕疵の有無をさらりと述べる。
一見するとマルキナが嫉妬のあまりローラに嫌がらせをしたと思えるが、彼女にそんな情感はない。ただ、婚約指輪だろうとダイヤはダイヤという主観を一切排除した異常性を垣間見ることができる。
彼女の象徴であるチーターもまたしかり。動物は主観をもたない。ただ、あるがまま自分の本能に従い決断し、そして死ぬのみだ。
今回はうまく逃げ切ったマルキナも次回は失敗して、最悪の死に方をするかもしれない。だが、主観を持たない彼女はきっとそれを淡々と受け入れるだろう。

こんなマルキナと対比すると、主人公の弁護士は分が悪いと思う。持ち前の豊富な創造性や物事を自分の有利に導こうとする主観が完全に仇となってしまっているのだ。ブラピや麻薬カルテルの大物は懇切丁寧に世界に対する主観、根拠のない期待は無意味であると説明しているのにもかかわらず弁護士先生はドツボに嵌っていくのである。

世界をあるがまま淡々と見つめる存在が真の強者、勝者なのである。

映画の売り方でしょうが、この映画はエロティックサスペンスとかアクション映画では全くないです。

救いのない麻薬取引の究極の悲劇を描いた映画です。爽快な後味なんかとは全く無縁の映画ですので注意です。

イケてる俳優の華やかな映画ではないです。

私見ですが、自分の子供や知人が麻薬取引やアンダーグラウンドの世界に興味を持ったら、この映画を見せばいいと思います。

麻薬取引の世界の究極の恐怖が詰め込まれています。下手なホラーよりよっぽど恐ろしいです。

出来心から麻薬取引に手を出した弁護士が、ある事件から周囲の人間を巻き込みながら転落していく悲劇を描いています。

個々の登場人物の描写も立っているし、恐怖を増幅させる展開も流石でドキドキします。

激しい銃撃戦のシーンなどもありますが、その他のシーンでも心を打つ言葉も出てきたりして、全編楽しく(?)鑑賞できました。

脚本が本で発売されていますが、ほぼ本のままの内容なので要注意です。でも、本を読んで鑑賞しても楽しめましたし、恐怖が和らぐことはありませんでした。

全米ではかなりコケてしまったみたいですが、個人的にはお勧めの一本です。

しかし、「悪の法則」って邦題は最悪ですね。映画のプログラム(700円)はカスでしたので要注意です。

リドリー・スコット作品中で極めつけの後味の悪さが残る物語、
娯楽映画でここまで痛快さに欠け、見終わった後に胸糞が悪くなる内容ながらそれなりにヒットしてしまうのだから不思議といえば不思議なことだと思う、
 
本作の後にリドリーはモーゼの物語を監督していることが、彼のキャリアにとっての本作の位置づけを語らずとも雄弁に語っていると思う、

本作はどれほど贔屓目に見ても犯罪者主演の犯罪映画だ、
結末が示すとおり犯罪と犯罪者を礼賛しているようにも見える不法行為讃歌映画でもある、
普通の常識人であれば自身の中のモラルがそんなことを許すなと声を上げてしまう、
だからリドリーが自身のモラルの衡平感を保つために次の材料にモーゼを選んだと考えて間違いない、
かつてスティーブン・スピルバーグが詐欺師礼賛映画「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」の次に遵法の尊さを訴える「ターミナル」を監督したこととまったく同じである、
世の中にはたしかに犯罪と犯罪者という一群が存在することを認めた上で創作者として犯罪映画を作ることはあっても、 自分の中のモラルがバランスを失わないようにできるのも常識人だからである、

リドリーの全作品は物語の最深部でモラル維持を望むものばかりだと思うが、本作の例外的な後味の悪さはモラル破壊を望みはしないものの、たしかにモラルが破壊された集団の存在をあからさまにしているからだと思う、

「ノーカントリー」の原作者でもあり、本作で初の映画脚本に挑戦したピュリッツァー賞作家コーマック・マッカーシーと巨匠リドリー・スコット監督のコラボレーションで贈るクライム・サスペンス。自らの才能を過信する遣り手弁護士が、やがて麻薬取引を巡る危険な罠に呑み込まれていく様を豪華キャストの共演で描き出す。出演はマイケル・ファスベンダー、ブラッド・ピット、ペネロペ・クルス、キャメロン・ディアス、ハビエル・バルデム。

若くてハンサムな敏腕弁護士「カウンセラー」。美しい恋人ローラとの結婚を決意した彼は、ふとした出来心から闇のビジネスに手を出してしまう。派手な暮らしをする実業家のライナーから裏社会を渡り歩く仲買人ウェストリーを紹介され、メキシコの麻薬カルテルとの大きな取引に一枚噛むことに。ウェストリーからは危険な相手だと脅されたものの、自分は大丈夫とタカを括っていたカウンセラーだったが…。

観ていてハラハラするサスペンスを本作に期待すると確実に裏切られる。物語の大半を占めるのは登場人物たちの会話劇と哲学的な思想の提示なのだから。画面に映り込む様々な暗喩や、登場人物が意味深に語った言葉はその後の展開を暗示していたりする。本作は物語の面白さよりも、そうした「人間」に関する哲学的な考察を重視していると言って良いだろう。普通の映画にある状況説明をわざと省いているような印象さえある。肝心の「カウンセラーが手を染めた闇のビジネス」の内容さえ深く語られることは無い。その後の状況も台詞で語られる場面が多く、ものすごく展開が理解し難い内容だった。「ジャッキー・コーガン」も似たような作風だった。こちらもブラッド・ピットという豪華キャストを招いておいて、出てくるのは暗喩ばかりで娯楽性を無視しまくっており、一般の観客からの評価は惨憺たるものだった。

二度見たくなる映画とは違う。
無駄にわかりにくくなっているので、元を取るには2回見て検証する必要があるのだ。
短い映画ではないが、この筋では尺が短すぎる。
が、役者の演技は素晴らしいので、二度見が嫌いじゃない人は買いかもしれない。

特にわかりにくかったのは、ウェストリー(ブラッドピット)の役回り。
ここがわかるまで、時間がかかったが、わかると「うーん…、なるほど!」という感じもする。

ごく簡単に説明すると、こうだ。

カウンセラー(マイケル・ファスベンダー)、ライナー(ハビエル・バルデム)、ウェストリーは麻薬取引の仲間だが、
ウェストリーは仲間を売って、ひと儲けしようと企む。ライナーの愛人マルキナ(キャメロン・ディアス)は、
別口で前3人の麻薬取引を出し抜こうとしていたが、逆にウェストリーに出し抜かれてしまう。
しかし、その後マルキナは猛烈に追い上げを開始し、ウェストリーから預金口座を奪った上、ウェストリーを殺戮する。

カウンセラーとライナーは、二人に出し抜かれたことも知らず、
麻薬組織に横領の疑いをかけられ、凄惨な報復を受ける。
ことにカウンセラーの妻ローラ(ペネロペ・クルス)
はとんだとばっちりを食らう。

ってな筋である。

マルキナばかりが目立ってしまい、ウェストリーの悪さがわかりにくかったのが残念だった。

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